立憲枝野氏「新党は100%ない」~発言から見える“野党の現実”

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月6日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。野党の合流に関する一連の流れについて解説した。

立憲枝野氏「新党は100%ない」~発言から見える“野党の現実”

会談に臨む(中央左から)共産党・志位和夫委員長、立憲民主党・枝野幸男代表、国民民主党・玉木雄一郎代表ら野党各党の党首ら=2019年12月6日午後、国会内 写真提供:産経新聞社

新党結成は背後にいる連合の意向~立憲も国民民主もその必然性は感じていない

立憲民主党の枝野代表は5日、国民民主党などとの合流について「新党をつくる呼びかけをしたことは一切ないし、新党をつくるつもりは100%ない」と述べ、国民の玉木代表が新党を結成すると表明したことに強い不快感を示した。

飯田)党首会談も予定されていますけれども、「合意点が見つからなかったら1回で終わる」などとも言っています。

須田)なぜ互いに嫌がっているのに、新党や合流、吸収合併などという話が出て来るのかと言うと、背景に控えている連合の意向なのです。連合サイドが両党に対して、「四の五の言っていないで一緒になれ」と、強引に一緒にしようとしているのが真相です。実は立憲民主党も国民民主党も、その必然性はあまり感じていないのだと思います。いまの状況でいいのだと思っているのではないでしょうか。

飯田)単独では政権は取れないけれども、野党としてそこそこの数で、そこそこの政党助成金ももらえて。

須田)大手メディアは、連合サイドばかり取材していて、あたかも一緒になることが前提のように報じていますが、私はそうは見ていません。連合の傘下の各労働組合をいくつか回りましたが、民間の大手メーカー系の有力労組に行ってみると、「どうして関西生コンなどをやっている連中と、私たちが一緒にならないといけないのですか?」と言います。

飯田)かなり直接的な表現ですね。

須田)そこは国民民主党を支持している労組でしたが、彼らにしてみると、実名を挙げてしまいますけれども、辻元清美さんや福島瑞穂さんと…2党だけではありませんからね、社民も一緒になるという噂もあります。そことなぜ一緒にできるのかということです。憲法観も違うし、基本的な枠組みに大きなずれがあるのに、一緒にやって行けるのかどうか。国民から野合という批判を受けることは間違いない。吸収合併もいいけれども、きちんとすり合わせができるのか。ただ単純に次の選挙が怖いから、次の選挙で議席を獲得したいからということだけで、吸収合併だろうが新党だろうが、一緒です。そんな状況でやっても結果的には、足元がどんどん乱れて行く状況になるのではないでしょうか。

立憲枝野氏「新党は100%ない」~発言から見える“野党の現実”

消費税減税研究会設立総会で握手を交わす呼びかけ人の、れいわ新選組・山本太郎代表(左)と馬淵澄夫元国土交通相=2019年10月30日午後、国会内 写真提供:産経新聞社

れいわ新選組の存在を恐れる枝野氏

飯田)もともと、年明けの通常国会冒頭に解散があるのではないかという雰囲気になったところで、この合併話も盛り上がった。結局、桜を見る会やIRなどの話が出て来た後、通常国会冒頭はなさそうだとなったら、枝野さんも玉木さんも、いままでの主張に戻った。そんな感じが見て取れます。結局、金だったのかと。

須田)金の問題も然り。あとは、れいわ新選組です。れいわ新選組の勢いがあると言っても、保守の支持基盤を切り崩して取り込んでいるわけではなくて、野党のなかで食い合っているのですよ。

飯田)立憲の支持者の人と、れいわの支持者の人。

須田)或いは国民民主党の支持者の人を取り込んでいるところがあるから、枝野さんとしては嫌で嫌で、怖くて仕方がないのですよ。いま選挙をやられたら、相当取られてしまうだろうという恐怖感があった。飯田さんがおっしゃったように、選挙が遠のいたということで、体制を立て直すチャンスはまだあると考えたのではなかろうかと思います。

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