IR汚職が及ぼす2つの大きな問題
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月9日に放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。IR汚職について解説した。
野党がIR汚職をめぐり集中審議の開催を要求
IR(統合型リゾート施設)をめぐる汚職事件を受け8日、衆議院内閣委員会の理事懇談会が開かれた。野党側は真相解明のため集中審議の開催や、逮捕された秋元司衆議院議員の副大臣時代の出張記録の提出などを与党側に求めた。
飯田)国民民主党の大島副代表は「捜査、取り調べが終わり、真実が明らかになるまでカジノ管理委員会は動かさないのが筋だ」と記者団に発言をし、事業の凍結を求めております。
鈴木)やはり予定通り、大きく動き始めましたね。このIRの問題は、2つに分けて考えなければなりません。1つは、事件と捜査そのものがどうなのかということ。もう1つは政治的なテーマとして、「IRはどうなるのか」という2つがあると思います。捜査の面から見ると、私が取材しているかぎりでは贈賄側がかなり話しています。
飯田)中国企業がですか?
鈴木)すべてを話していると言ってもいいくらいです。
飯田)いわゆる完落ちのような。
鈴木)そうですね。司法取引のようなものがあるのではないか、という話が出るほどです。つまりは、贈賄側が多くを話しているので、議員の名前が出ていたり、証拠のメモの有無が前提としてあると見た方がいいと思います。検察も当然、立件できるものは着手して行きます。反対に、話は間違いなさそうだけれど、立件は難しそうだなというものは情報として、ある議員の名前を出してみたりする。そのように事件は広がっていると思います。
秋元容疑者の上の政治家の名前も出て来る可能性も
鈴木)事件そのものの面からみると、検察には近くに大きな人事があるため、そこに絡めた官邸との駆け引きのようなもので、政界ルートに着手しているのではないかと言う人もいます。そこのリアリズムについては、私はわかりません。しかし、秋元容疑者の上の存在である政治家の名前が出る可能性もあるので、事件そのものは横ではなく縦に広がっています。
「利権」という問題からもスケジュールが遅れるIR
鈴木)もう1つは、IRはどうなるのかということです。IRは安倍政権の目玉ですので、何とか3ヵ所を選び、可能な限り早急に進めて行きたい。しかし国会でも議論になっていますが、少しスケジュール感が遅れそうです。IRについては各自治体が手を挙げていますよね。
飯田)そういう立て付けになっていますね。
鈴木)そうなると国会というよりも、手を挙げている自治体の住民の方々が、ギャンブルなどについては議論ができます。
飯田)依存症対策だとか。
鈴木)はい。ですが利権の問題となると、印象は異なります。利権の場合は「こんなことでまた政治家は金を取っているのではないか?」という、違うステージに反感が移っていると思います。地域住民の反対の声が出て来ると、挙手している自治体そのものが悩んで、ブレーキがかかる可能性があります。どちらにしてもIRそのもののスケジュール感は遅れて来ます。
飯田)少しダーティなイメージになってしまうと。
鈴木)そういうことで、今後も見守って行かなければならないテーマですよね。
飯田)北海道や千葉県は降りると表明していますので、そういった検討を行う自治体が他にも出ることは考えられますね。
鈴木)可能性はあります。北海道や千葉はまた他にも理由があるのですが、今回の利権ということで撤退をしようかというところはあるかもしれません。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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