日本は少子化によって、大人が子供に慣れていない社会になっている
公開: 更新:
ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(2月9日放送)に、日本外来小児科学会会長・横田俊一郎が出演。日本の少子化問題について語った。
横田:私の娘がまだ小さいときに、旅先で食事をしました。子連れの家族がいたのですが、お父さんが怖い方で、うちの子供たちが騒いでいたらすごく怒られて、家内が大泣きしたことがありました。今年(2020年)も孫と一緒に大勢で旅行したのですが、どうしてもハラハラします。迷惑をかけてはいけないという思いが強くなります。日本社会は子供が少ないので、大人も子供に慣れていないのかなという気がします。
淵澤由樹(アシスタント):大人が子供に慣れていない?
横田:昔は人口の1/3ぐらいが子供でした。いまは1/8ぐらいです。
淵澤:少子化の問題は避けて通れませんが、日本が子育てしやすい国になるためには、どうしたらいいのでしょうか?
横田:子育てに対する国民全体の、未来を作るような気持ちがないといけないのかな、と思います。将来に対して、あまり希望を持てない部分があるのでしょう。若い世代の人は「どうせ世の中はこんなものだ」という気運が強くなっていて、自分が子供を作って夢をつなげるような気持ちが少なくなっている気がします。これは世の中全体の流れで、ある程度は仕方がないことだと思いますが、そういうところを社会全体で変えて行くということが1つ。それから、国が子育てにかけるお金です。日本は外国に比べると、子育てにかけるお金が非常に少ない。それを何とか解決してほしいなと思います。
淵澤:最後に、ラジオの前の子育て中のママやパパへ、メッセージをお願いします。
横田:子育てをしているお父さん・お母さんは、いまは非常に大変だと思います。しかし、後から思い出すと短く感じるし、大変だったころがいちばんいい時代だったと私は思うので、なるべくそういう気持ちで子育てをしてほしいなと思います。それと、子供達には夢を持って育ってほしいと思います。楽しいことがいっぱい待っているような、そういう気持ちを失わずに子供たちが育つようになってほしいと思います。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)