第92回アカデミー賞を席巻した『1917 命をかけた伝令』は、何がそんなにスゴいのか?

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第778回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

 

今回は、2月14日から公開の『1917 命をかけた伝令』をご紹介します。

ニッポン放送「Tokyo cinema cloud X」

“命がけのミッション”を与えられた若き兵士の“1日”を、壮大なスケールで描く

「第92回アカデミー賞」では10部門にノミネートされ、撮影賞、録音賞、視覚効果賞を受賞。“屋外ロケでワンカット撮影”という驚くべき方法によって制作されたことで、公開前から話題をさらった『1917 命をかけた伝令』が、ついに日本公開となりました。

ニッポン放送「Tokyo cinema cloud X」

第一次世界大戦中の1917年、ある朝。若きイギリス人兵士のスコフィールドとブレイクは、ある重要な任務を命じられる。

それは最前線にいる味方に、作戦中止の命令を届けること。進行する先にはドイツ軍の罠が張り巡らされており、そこで戦う1600名の味方兵士のなかには、ブレイクの兄も配属されていた。

タイムリミットは、明朝。一刻を争うなか、2人の危険かつ困難なミッションが始まる…。

ニッポン放送「Tokyo cinema cloud X」

本作のいちばんの見所は、やはり何と言っても、ワンシーンワンカットの撮影手法。

全編を途切れることなくひとつながりの映像で見せるこの手法は、登場人物の感情や臨場感を表現する<長回し>として多くの監督が取り入れて来ましたが、サム・メンデス監督はさらに、全編を継ぎ目なくつなげることで、まるで作品全体が1つの長回しのシーンに見えるように作り上げたのです。

それを実現するために、すべてにおいて秒単位まで計算するなど、緻密な調整をした上で撮影を敢行。カメラと俳優のアクションをピタリと合わせるために何度もリハーサルを繰り返し、映像に一貫性をもたせるための“天候待ち”の時間も多かったのこと。

ニッポン放送「Tokyo cinema cloud X」

そうして完成した映像は、規格外の臨場感! 戦場に迫撃砲が降り注ぐなか、大量の兵士の間を縫うように走って逃げる兵士の動きや息遣いからはリアルな緊迫感が生まれ、観客はまるで戦争を実体験しているかのような没入感を体験することができます。

兵士の濃密な1日を描いた驚異の映像体験を、是非、劇場で。

ニッポン放送「Tokyo cinema cloud X」

『1917 命をかけた伝令』

2020年2月14日(金)から全国ロードショー
監督:サム・メンデス
脚本:サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作:サム・メンデス、ピッパ・ハリス
撮影監督:ロジャー・ディーキンス
出演:ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロング ほか
原題:1917
(C)2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
公式サイト https://1917-movie.jp/

ニッポン放送「Tokyo cinema cloud X」

八雲ふみね

映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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