北朝鮮が飛翔体発射~なぜこのタイミングなのか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月3日放送)にジャーナリストの有本香が出演。北朝鮮が日本海に向けて飛翔体を発射したニュースについて解説した。
北朝鮮、日本海へ飛翔体2発発射
韓国軍の合同参謀本部によると、北朝鮮は2日、東部の元山(ウォンサン)付近から日本海に向け飛翔体2発を発射した。これを受け、菅官房長官は午後の記者会見で「北朝鮮の発射事案が発生し、2発発射されたものと承知している。現時点で、我が国の領域や排他的経済水域への飛来は確認されていない」と述べた。
飯田)昨年(2019年)は13回にわたって飛翔体を発射して来た北朝鮮ですが、2020年に入ってからは初めてということです。このタイミングで、という感じです。
金正恩氏の体調不良で支配体制に変化か
有本)このところ、いろいろなことが言われていましたよね。新型コロナウイルスの件以前に、金正恩委員長の体調が大分悪いのではないかということが、昨年の秋くらいから伝えられていました。事態はよくわかりませんが、妹さんに権限を譲るというような話もあって、コロナウイルス以前に北朝鮮の支配体制にいろいろな変化があるのではないかと。ここ数日も、トップのなかから外れた人がいるという情報もありますから、国内引き締めという意味合いが強いのではないかとも言われています。
飯田)一方で、コロナウイルスの方も7000人が医学的監視対象ということで、隔離か、とまで報じられています。
有本)ただ、北朝鮮の場合には隔離施設のようなものがあるわけではなく、家から出るなということでしょう。この病気は、いまのところ病気そのものを叩く特効薬が先進国でもないわけです。だから、肺炎治療をするということになりますが、北朝鮮の場合そういう医療がそもそもないわけだから、出てしまったら重症化した人は亡くなって、体力のある人は助かるということになります。
飯田)この病気は、一般的に高齢者の方がリスクが高いと言われていますが、既往症を持っている人のリスクも高いようですね。
有本)そのようですね。例えば血圧が高いとか、糖尿病とか。
飯田)そうすると、最高指導者こそ。
有本)北の場合はそういうこともあり得ますよね。かなり心身に変調があるのではないかとも言われていました。年初から、今年(2020年)は北朝鮮で何か変化があるのではないかということは、そもそも言われていたのです。
飯田)そこへ来てコロナウイルスもあると、それが加速する可能性もあるのでしょうか?
怖いのはミサイル発射へ対する日本の“慣れ”
有本)あると思います。このミサイル自体はまだ「飛翔体」と言っているのでしたね。
飯田)でも、ミサイルですよね。
有本)去年が13回で、この数字はただごとではないわけですよね。私たちはこれが常態化してしまって、「またか」という感覚になっています。日本のEEZ(排他的経済水域)に着弾していないならよかった、みたいな感覚になっていますが、これは怖いことです。
飯田)こうやって慣らして来ている。
有本)中国の尖閣諸島への船の侵入を含めてもそうなのですが、私たちが慣れてしまうことがいちばん怖いです。国防に休みはないのですから。
国防と防疫が重なったときにどう対処するか
飯田)むしろ、震災のときもそうでしたが、コロナウイルスで弱っているときに様子を見に来ることがあり得ますよね。
有本)自衛隊もそれぞれ部隊が違うとはいうものの、こういうことについては常に休みなくやっているわけです。震災のときであれば震災対応、今回のコロナウイルスに関しても、力を発揮してくださっているところがあります。こういう国防問題と、今回のような防疫が重なったときにどうするか。不測の事態が起きたときに、国民も含めてどういう即応体制を取るのか。1ヵ月遅いと取り返しのつかない事態になるということを、私たちが認識しなければいけないですよね。
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