膝の軟骨、擦り減りを食い止める方法は? 医師が回答
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ニッポン放送「草野満代 夕暮れWONDER4」(3月26日放送)で、「膝の軟骨」に関して医師が回答した。
番組に寄せられた健康の疑問『膝の軟骨の擦り減り、食い止められないの?』に対して、医師が回答した。
「膝関節にかかる負担によって、膝軟骨のすり減り具合は違います。もちろん体質もありますから、同じ動作をしていてもすり減りが早い人もいれば、遅い人もいるでしょう。
しかし、重い荷物を持ってしゃがみ込むような動作をくり返したり、格闘技などで無理に膝をねじるような動作をくり返したりすれば、早くすり減ると考えられます。
多くの患者さんを拝見すると、体重が重く、膝まわりの筋肉の足りない人は、早くに膝軟骨がすり減って変形性膝関節症を患っています。変形性膝関節症になると、体重がかかったときに膝痛が生じるため、歩かなくなり、さらに筋力が落ちます。運動しないと体重も増えがちです。
この悪循環を断ち切るには、体重コントロールは言わずもがな、重要なのは膝の安定性です。筋肉の支えのない関節はグラグラして、どんどんすり減ります。すり減りを遅くするためには筋肉の支えが必要です。
それでは体重が重く、膝軟骨がすり減りはじめた人は、どのように筋肉を鍛えればよいでしょうか?
急にジョギングなどを始めると、余計に膝軟骨はすり減ってしまいます。まずは体重が直接かからない筋トレを考えてください。椅子に座って、左右交互に5秒ずつ膝を伸ばすことをくり返します。
慣れればアンクルウェイト(足首にまくベルトタイプのおもり)をつけてやってもいいでしょう。スポーツクラブなどにある、エアロバイク(床に設置された自転車)もおすすめです。サドルに体重が分散されますし、転倒の危険がありません。
まだ膝の軟骨がすり減っていない人は、片足立ちやスクワットのトレーニングもよいでしょう。しかしスクワットをするときは、あまり深く膝を曲げてはいけません。
80歳でも膝のすり減りがない健脚の方はいらっしゃいますから、あきらめないでください」
番組情報
素敵な音楽&豊かな暮らしを、あなたに!「草野満代 夕暮れWONDER4」
(放送は2020年7月2日まで)