ニッポン放送「週刊 なるほど!ニッポン」(4月19日放送)では、「栃木県佐野市は日本でいちばん多い『あの名字』の聖地?」というトピックスを紹介した。
栃木県佐野市が、日本で最も多い名字「佐藤」の聖地化を目指しているという。3月には「佐藤さんゆかりの地 聖地化プロジェクト」をスタートさせた。
一体どんなプロジェクトなのか? 佐野市役所・総合戦略推進室の湯澤昭啓さんに、立川晴の輔が話を伺った。
晴の輔:「佐藤」さんの聖地にしようと考えたきっかけは何ですか?
湯澤:佐野市には、唐沢山城という国指定の山城の跡地があり、築城した藤原秀郷という武将がいます。どうも「佐藤」という名字は、この藤原秀郷に由来しているのではないかという説があります。
晴の輔:佐藤さんの名前が発生したルーツなのですね。
湯澤:佐藤さんの聖地や、故郷になればいいなと思っています。
湯澤:3月10日に、語呂合わせなのですけれども、『佐藤の会』を立ち上げました。
晴の輔:どれくらい集まったのですか?
湯澤:いまのところ、まだ180人ぐらいです。実は『佐藤の会』発足日に、林家ペーさんと林家パー子さんを名誉大使に任命させていただきました。
晴の輔:つまり、ペー師匠の名字は…?
湯澤:実は佐藤さんだったのです。
晴の輔:「佐藤」という名字の方だけが入れるのですか?
湯澤:いえ、自分が佐藤さんではなくても大丈夫です。この会の主旨に賛同していただける方や、「佐藤という名字の芸能人、スポーツ選手が好き」という方など、どなたでも入れます。
晴の輔:誰でも入れるとなると、夢が広がりますね。
湯澤:実は、佐野市でいちばん多い名字は「小林」なのです(笑)。佐野市は人口約12万人弱ぐらいですが、「小林」さんが1900人ほどで、「佐藤」さんは720人くらいです。
晴の輔:今後、目指すことは何ですか?
湯澤:全国の佐藤さんを迎える「佐藤さんおもてなし隊」をつくり、「佐藤さんサミット」のようなイベントをやったりとか、唐沢山城に「ビジターセンター」や「佐藤さんの家」をつくって、全国の佐藤さんが気軽に聖地巡礼できるような街づくりができたらいいなと思っています。
晴の輔:自分の名字が始まった場所があるというのは、うらやましいですね。
湯澤:佐藤さんが日本でいちばん多い名字だけに、もしかすると自分の名前の由来を、あまり立ち止まって考えることが少ないのかもしれません。知り合いの佐藤さんに聞いても、「多いがために考えたことがなかった」と言っていました。
晴の輔:そうでしょうね。
湯澤:「自分の名字のルーツは何だろう?」と、全国の佐藤さんに思っていただくことが大事なのだと思っています。
晴の輔:僕も知り合いに佐藤さんがいますけれど、ルーツの話は聞いたことがありません。唐沢山城を起点として、みんなにつながっていただきたいですね。
湯澤:そのきっかけをつくることができれば、街づくりとしての甲斐があります。全国の佐藤さんにとっても、お役に立てるのではないかと思います。