黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、パン料理研究家・パンマニアの片山智香子が出演。ボウル1個でできるパンづくりについて語った。
黒木)今週のゲストは、パン料理研究家でパンマニアの片山智香子さんです。よろしくお願いいたします。きょうも目の前にパンがあります。
片山)シンプルなパンですね。これは麹町にある「No.4」というお店の「サワードゥ・ブレッド」というパンになります。数年前から流行りが来ているのですが、今年(2020年)は世界的にサワードゥのパンが流行るのではないかと言われているので、ご紹介したいと思って持って来ました。
黒木)酸味がありますね。
片山)はい。サンフランシスコに「タルティーンベーカリー」というところがあるのですが、そこでも流行っています。日本ではあまりたくさんのお店がつくっているわけではないのですが、シンプルながらも非常においしいです。私は少し酸味のあるパンが好きです。
黒木)初めての体験で、癖になる感じです。
片山)わかります。ナッツやレーズンが入ったパンもありますが、そちらもおいしいです。
黒木)いや、シンプルな方がおいしいと思います。そば粉パンにも近い食感ですね。
片山)どちらかというと、ハード系なリーン(粉の素材を生かした)のパンが好きなので、こういうパンも好きです。
黒木)おいしいパンのつくり方をお伺いしたいのですが、ボウル1個でできる簡単なパンがあるそうですね。
片山)いまはやっていませんが、2006年~2011年までボウル1個のなかで生地を混ぜ合わせてこねて、という作業をするパン教室を開催していました。
黒木)最終的にはオーブンで焼くのですね。
片山)そうです。
黒木)生地をつくるときに、ボウル1個で十分ということですか?
片山)私が習いに行ったパン教室では、台のような場所に生地を広げて伸ばしてこねる、という感じでした。ですが、家に帰って復習しようと思っても、面倒でつくりませんでした。それなら買った方がおいしいし、早いからいいやとなってしまいます。しかし、パン好きが高じて自分でもできたてのパンが食べたいなと思い、習いに行ったところがボウル1個で教えてくれるところでした。ボウル1個だと洗うのも楽ですし、そのあとの作業も楽なので、これならできると思い、最初は家族につくっていました。そのときに、子育て中のママでもできると思い、子育て中ママ限定のパン教室をやりました。
黒木)ボウル1個でどういう感じになるのですか?
片山)ボウル1個のなかで、生地がまとまります。
黒木)パンは何を入れるのですか?
片山)基本的な材料としては小麦粉、イースト、水、砂糖、塩です。リッチなパンになると、バターや卵が入ります。それを入れるとべたついてしまうので、他のところでは外に出してこねますが、ボウル1個のなかで叩いたりすればまとまるため、簡単にパンがつくれます。
黒木)それをこねてちぎって、形にしてオーブンに入れると。
片山)パンには発酵の作業が必要で、40度くらいの室温で1~2時間おくというのはめんどうです。そのため、どなたのおうちにもあるオーブンレンジの発酵機能を使います。なくても温度の設定をいちばん下まで進めると、絶対に40度で止まるはずなので、そこにラップをかけて20分くらい発酵させます。そして、ちぎって形を整え、もう1回発酵させて焼きます。
黒木)もう1度発酵させるのですね。
片山)言うと少しめんどうですね。
黒木)でも、ボウル1個でできる。やはりでき立てで、さらに自分の手づくりのパンというのも醍醐味がありますね。
片山智香子(かたやま・ちかこ)/パン料理研究家・パンマニア
■国内外を旅して、食べ歩いたパンは1万個以上というパンマニア!
■2006年にパン教室「ケセラセラ」を開講。ボウル1個でつくる手軽さが話題を呼び、生徒数は述べ2000名を超える人気に!
■全国のパンを紹介する日本最大級コミュニティー「パン屋さんめぐりの会」を主宰。
■著書に『ボウルで3分こねるだけ!ラク!早!カンタン!おうちパン』、『愛しのパン』などがあり、テレビや雑誌など数多くのメディアにも出演。
■羽田空港が好きすぎて、毎日のように通う「羽田空港マニア」の一面もある。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳