企業が生き延びるためには“女性の活用”が必要

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にNPO法人J-Win理事長の内永ゆか子が出演。J-Winの今後の活動について語った。

企業が生き延びるためには“女性の活用”が必要

NPO法人J-Win理事長 内永ゆか子

黒木)今週のゲストはNPO法人J-Win理事長の内永ゆか子さんです。これからの企業に求められるものを、改めてお話しいただけますか?

内永)日本の女性活用は、絶対数としてはよくなりました。しかし世界と比べると、恥ずかしいことに121位です。別にランキングを競っているわけではなくて、いまの世の中はとても変化が激しいので、企業が生き延びるためには、常に新しいビジネスモデルにチャレンジしなければいけないのです。新しいビジネスモデルを考えるには、多様な人たちがディシジョン・メイキングする場にいないと難しい。そういう意味では、ダイバーシティ、多様性の一歩である女性を活用することは、企業が競争に生き延びるために必要な戦略だと思います。そこをぜひ、企業さんにわかっていただきたいと思います。

黒木)今後、J-Winはどのようなことをされるのでしょうか?

内永)いままで通り、女性のリーダーを排出することもご支援しますし、多様性ということを、企業のなかに取り入れるためのご支援もします。毎年、100人ほどの女性を連れて海外に行っているのですが、昨年(2019年)はオーストラリアに行きました。オーストラリアに“Male Champions Of Change”というグループがあります。「男性が世の中を変革するリーダーになって行くべきである。そして、その目標が多様性だということを、男性のトップエグゼクティブがリーダーシップを持ってやってください」という団体です。10年前にできたのですが、最近になって多様性ということを活発に活用されています。日本でもトップの方に、「企業のために多様性を取り入れることが大事だ」ということを理解していただきたいし、その一歩が女性だということを理解していただきたい。これが私のいちばんの目標でもあるし、希望でもあります。

黒木)活動を始められて、キャリアアップされる女性の方は増えましたか?

内永)多くなりました。ずいぶん意識が変わりました。13~14年やって来ましたけれども、その効果が少しずつ出始めているとは思います。ただ、やはり時間がかかります。この効果を促進するためにも、会社のトップの方々と一緒に歩まないと失速する可能性もあります。特に121位ということを思うと、ゆっくりしてはいられません。

黒木)本当ですね。すごい順位ですね。

内永)14~15年前が96位ですから。あの当時の日本は女性活用がまったく進んでいなかったのです。それでも96位だった。だから、世界がそうなっていなかった。

黒木)世界が上がったのですか?

内永)世界が上がっている。

黒木)なので、置いて行かれた。

内永)そうです。

黒木)日本が悪くなっているのではなく。

内永)日本はよくなっています。なぜかというと、IoTやAIなどによって、どんどん変化しているからです。企業にとってもいいチャンスなので、皆さんと一緒にがんばって行きたいと思っています。

企業が生き延びるためには“女性の活用”が必要

内永ゆか子

内永ゆか子(うちなが・ゆかこ)/NPO法人J-Win理事長

■1946年生まれ。東京大学卒業後、日本IBM入社。女性初の取締役に就任。常務取締役、専務執行役員などを経て2007年に退職。
■2008年よりベネッセホールディングス副社長、ベルリッツコーポレーション会長兼社長兼CEO、2013年にベルリッツコーポレーション名誉会長を退任。
■2007年よりNPO法人J-Win理事長として、企業におけるダイバーシティ・マネジメントの支援に尽力。
■2013年に企業に応じた個別のダイバーシティ及び企業戦略に関するコンサルティング業務を行う株式会社GRIを設立。
■社外取締役として、ソニー株式会社、イオン株式会社、HOYA株式会社、そしてDIC株式会社を務める。
■2013年には男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰受賞。

【NPO法人J-Win】
■J-Win=ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク。
■ダイバーシティ(多様性)マネジメントを推進。社会・企業における女性の活躍推進。
■企業が女性をJ-Winに派遣。合宿や海外研修などを経て、女性リーダーになるためのスキルを身に付ける。
■設立13年。現在110社が会員企業。

番組情報

黒木瞳のあさナビ

毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

番組HP

毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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