ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(5月31日放送)に、UNICEF東京事務所代表の木村泰政が出演。世界と日本の子育て環境について語った。
木村:私たちはイタリアに「イノチェンティ研究所」というリサーチセンターを持っています。この研究所が年に1回、先進国の子供たちに関する報告書を発表しております。
淵澤由樹(アシスタント):日本の子供については、どのようなことが書かれているのですか?
木村:2017年のレポートを見てみると、日本の子供たちは飢餓の解消という分野では総合1位。食料の確保が難しい子供の割合は、15歳未満で最も少ないことが評価されました。しかし、近年の日本の「こども食堂」の取り組みなどからもわかるように、十分な量や栄養的にバランスのいい食事をとれていない子供が存在するということも、忘れてはなりません。また日本は健康の分野でも、およそ40ヵ国ある先進国のなかで、8位という大変よい成績をとりました。理由は乳幼児死亡率や、10代の出産率が低かったからです。もうひとつ、これは「イノチェンティ研究所」から出された数字ではなく、ユニセフの新生児に関する調査結果なのですが、日本は赤ちゃんがいちばん安全に生まれる国だと評価されました。
淵澤:子育ての面ではいかがですか?
木村:ユニセフの報告書によると、日本は父親に認められている育児休業が、先進国のなかで1位なのです。
淵澤:えっ?
木村:ただ、これは「認められている休業の日数」です。
淵澤:でも実際に休んでいるかは、わからないのですよね。
木村:日本は父親の育休制度が6ヵ月以上認められている、唯一の国として評価されたものです。制度があるということ自体は、国として誇るべきことだと思います。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)