東京都知事選~新型コロナ感染でわかった“知事の重要な役割”

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月19日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。18日に告示された東京都知事選挙について解説した。

東京都知事選~新型コロナ感染でわかった“知事の重要な役割”

東京都知事選 ポスター掲示用の選挙看板を設置する作業員ら=2020年6月13日、東京都品川区 写真提供:産経新聞社

東京都知事選が告示、最多の22人が立候補

18日に告示された東京都知事選挙は届出が締め切られ、過去最多の22人が立候補した。7月5日に投票、即日開票される。

飯田)立候補された方々は、届出順に山本太郎さん、小池百合子さん、七海ひろこさん、宇都宮健児さん、桜井誠さん、込山洋さん、小野泰輔さん、竹本秀之さん、西本誠さん、関口安弘さん、押越清悦さん、服部修さん、立花孝志さん、斉藤健一郎さん、後藤輝樹さん、沢紫臣さん、市川浩司さん、石井均さん、長澤育弘さん、牛尾和恵さん、平塚正幸さん、内藤久遠さん、以上22名の方々であります。17日間の選挙戦、いよいよ始まったというところです。どうご覧になっていますか?

宮家)うちの近くの中学校に建てられた掲示板のポスターを見たら、30人くらい枠があって、「こんなに出るのか?」と思っていたら、本当に22人も出られて、それはそれで、よいことだとは思います。確かにオリンピック、パラリンピック、それからコロナなど、いずれも争点としては大事なことだと思います。でも、コロナというのは、急に物事を変えるのではなくて、いままであるものをよくするか悪くするか、とにかく促進するだけです。そう考えると、「オリパラとコロナ以外の我々の生活がどうなのか」ということが、実はいちばん大事だと思うのです。

東京都知事選~新型コロナ感染でわかった“知事の重要な役割”

都庁前に掲示された都知事選の日程を伝える横断幕=2020年6月17日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社

コロナ感染でわかった知事、首長の重要な役割~選挙公報をよく読んで選ぶべき

宮家)コロナ感染は、普通の人々の生活に相当大きな変化をもたらしました。今回、よくわかったことは、各都道府県の知事さん、首長さんが極めて重要な役割を果たし得るということです。つまり、この都知事はまじめに選ばなければいけないのだということです。そのなかで、私がいつも楽しみにしているのは、東京都知事選挙の選挙公報です。今回は人数が多いから分厚くなるだろうけれど、これをぜひ、丹念に読んでみてください。そして、皆さんの1票はよく考えた1票にしなければいけない。目先で「こうしますよ、ああしますよ」と言う人はいるかも知れないけれど、本当に大事なことは我々の生活の未来なのです。

飯田)それこそ、耳に心地よいことをいっぱい言う人もいるだろうけれど、その持続性や先のことまで含めてどう考えているのか。

宮家)いままでは、東京都は財政がよくて、国の言うことを聞かなくても独自にできたかも知れないけれど、今回のコロナ対策で相当貯金を使ってしまったみたいです。そうなると、今後の財政をどうするかを含めて、具体的な議論をしなくてはいけないと思います。

飯田)国の財政とは違って地方の場合、基本的には使えば使うほどなくなってしまう。独自通貨を発行できるということではありませんから。

宮家)借金もなかなか難しいし。

飯田)そうすると、やりくりをどうするのか、どこに重点を置くのか、そういうことが重要になって来るわけですね。

宮家)ばらまきはできない。借金するにせよ、増税するにせよ。勿論、増税されたら困るけれども、結局は都民のお金ですからね。それを考えると、今回は特に真剣に考えた上で投票することに尽きます。

飯田)近くで演説を聞くことも、あるいはネットで見ることもできる。そこで表情なども見ながら。

番組情報

飯田浩司のOK! Cozy up!

FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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