千葉県で震度5弱の地震~都知事選の最大の争点は「防災」
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月25日に放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。千葉県北東部で震度5弱を観測した地震のニュースについて解説した。
千葉県北東部で震度5弱の地震
25日午前4時47分ごろ、千葉県東方沖を震源地とする地震があり、千葉県で震度5弱を観測した。震源の深さは約30キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.2と推定されている。なお、この地震による津波の心配はない。
飯田)6時50分から気象庁で気象庁地震火山部、地震津波監視課長の加藤孝志さんによる会見が行われました。
加藤課長)本日、6月25日4時47分ごろの千葉県東方沖の地震についてご説明いたします。この地震による津波の心配はありません。この地震のマグニチュードにつきましては、速報値として6.2と発表しましたが、暫定値として6.1に更新しております。地震の場所、深さですが、地震の発生場所は千葉県東方沖、深さは速報値で約30キロと発表しましたが、暫定値として36キロに更新しております。震度ですが、最大震度は5弱、千葉県旭市で観測しております。東北地方から伊豆諸島にかけて、震度4~1を観測しています。なお、今回の地震は平成23年(2011年)の東北地方太平洋沖地震の余震と考えられます。
飯田)千葉県旭市で震度5弱ということで、その周辺の電車も止まっております。JR東金線は成東駅と東金駅の間、総武本線は榎戸駅と旭駅の間で運転見合わせとなっております。いずれも8時30分に運転再開を見込んでいるということです。朝方に揺れましたが、長かったですね。
(編集部注:午前9時ごろまでにいずれも運転を再開)
コロナ禍での避難所の問題
鈴木)ちょうど私は家を出るときでした。ゆらゆらと横揺れがしました。東京で横揺れだとすると、東北地方での地震だろうと思っていましたが、千葉の沖合と近かったですね。皆さんが忘れるころに、このように地震が起きている。まさにいまコロナウイルスで、地震だけではなく豪雨であっても、避難しなければならない状況に陥ったときに、避難所の問題があります。密を避けると言われているなかで、どうすればよいのか。各自治体がその対策をいろいろとやっています。
飯田)仕切りをつくるなどしています。
東京都知事選の最大の争点、公約は「防災」である
鈴木)しかし、そのようなことをすると、人数が限られるので体育館では足りない。ある自治体では学校の教室も使うとか、高齢者と分けるということを行っていますが、まったく追いついていません。地震という災害はいつ来るのかがわからない。「対応をきちんとしなさい」という警鐘だと私は考えます。また現在、東京都知事選が行われています。コロナ対策について、いろいろな政治の駆け引きとして使っていますが、25年ほど都知事選の取材を続けている私からすると、東京都知事選の最大の争点、公約は防災なのです。これが常にいちばんだと思います。コロナと共通するところも出て来ます。今回の知事選では、防災論議が弱いなと思います。
飯田)たしかに首都直下型の地震も、向こう30年で8割の確率で起こるとか、東海地震、東南海、南海地震も含めて可能性が高いとされています。
鈴木)「東京都は試算で数万人が命を落とす」と言っています。よく行政が「命を落とす」などと試算するなと私は思います。なぜそれを「0」にする努力をしないのか。ここが争点のはずなのですが、知事選では少し忘れられています。こうしたことも含めて、地震が起きると、「ああ、警鐘を鳴らしているのだろうな」と思います。
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