『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』で監督50作目! ウディ・アレン監督の名作を辿る

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第863回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』で監督50作目! ウディ・アレン監督の名作を辿る

※写真は『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』撮影風景

半世紀近くにわたり、映画を撮り続けて来た巨匠、ウディ・アレン監督。御年84歳にして、いまでも年に1本のペースで新作を製作。その抜群のコメディセンスから生み出される上質な人間ドラマは、世界中の映画ファンに愛されています。

そこで今回は、ウディ・アレン監督が世に送り出した珠玉の名作をご紹介します。

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』で監督50作目! ウディ・アレン監督の名作を辿る

※写真はAmazonより

『カイロの紫のバラ』 ウディ・アレン監督作品のなかでも最高傑作の呼び声が高いロマンティック・コメディ

銀幕のスターが、自分の目の前に現れたなら……。映画ファンなら誰しも一度は思い描いたことがあるであろう、夢のような出来事を奇想天外に綴った『カイロの紫のバラ』。

恐慌下の1930年代、ニュージャージー州の小さな町。失業中の夫モンクに代わり、ウェイトレスとして働いて家計を支えるセシリアの唯一の楽しみは、映画鑑賞。いまは上映中の新作映画「カイロの紫のバラ」に夢中で、もう5回も観てセリフまで覚えている。

ところが、その日はいつもと違っていた。何と映画のなかの主人公トム・バクスターが、スクリーンのなかからセシリアに語りかけて来たのだ。そればかりか、トムはスクリーンを抜け出して、彼女を連れて映画館を脱出してしまう。

大慌ての興行主たちをよそに、2人は恋に落ちて行くが……。

ウディ・アレン監督作品のなかでも最高傑作と名高い、ロマンティックなラブコメディ。平凡な日常のなかでも、思いがけない奇跡に出会える……。ほろ苦い現実と甘美な幻影を織り交ぜて、映画へのトリビュートを見事に映し出した、名作中の名作です。

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※写真はAmazonより

『マッチポイント』 ロマンスにしてシニカルなサスペンス

長年、ニューヨークをホームグラウンドに作品を発表して来たウディ・アレン監督が、初めてロンドンでロケを敢行してつくり上げた『マッチポイント』。ロンドンの上流社会を舞台に、愛欲の衝動や裏切りに翻弄される人々の姿を描いたラブサスペンスです。

大金持ちの息子トムと親しくなり、その妹クロエと付き合うようになった、野心家で元プロテニス・プレイヤーのクリス。ある日彼は、トムの婚約者であるノラと出会う。そして挑発的な態度の彼女に惹かれ、あろうことか、関係を持ってしまう。

ノラを忘れられないまま、クリスはクロエと結婚。憧れの上流階級への道を歩むことに。ところがある日、偶然ノラと再会。感情を抑えきれないクリスは、再び彼女と関係を持ち始め……。

欲望と野望の狭間に揺れ動く青年の波乱の運命を、シリアスなタッチでスリリングに表現し、他のウディ・アレン監督作品とはひと味違う魅力を放つ本作。思いもよらない結末に、“人生は運に左右される”というシニカルなテーマが強く印象に残ることでしょう。

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※写真はAmazonより

『ミッドナイト・イン・パリ』 甘美な1920年代のパリにタイムスリップ

第84回アカデミー賞で、自身3度目となる脚本賞を受賞した『ミッドナイト・イン・パリ』。

1920年代のパリにタイムスリップした人気脚本家が、心酔してやまない史実に残るアーティストたちと幻想的な時間を過ごすファンタジック・コメディです。

婚約者のイネズと共にパリを訪れたギル。彼はハリウッドで人気脚本家として活躍しているが、作家への転身を夢見ていた。

ある真夜中、ひとりパリをさまよい歩いていたギルは道に迷ってしまい、やがて古めかしい社交クラブに辿り着く。足を踏み入れてみると、そこはサルバドール・ダリやジャン・コクトーなど、いまは亡き芸術家や作家たちが集う、1920年代のパリだった……。

20世紀初頭の芸術家たちの活気と賑わいを体感できる本作は、まるでウディ・アレン監督がパリの街に魔法をかけたかのよう。これを観ると、あなたもきっとパリを訪れたくなるはず。

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『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』 最新作の舞台は雨のニューヨーク!

ウディ・アレン監督にとって通算50作目となる監督作が、現在公開中の『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』。

ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメスら人気若手俳優をキャストに迎えて贈るロマンティック・コメディです。

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』で監督50作目! ウディ・アレン監督の名作を辿る

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』

大学生カップル、ギャツビーとアシュレーは、ニューヨークでロマンティックな週末を過ごすことに。そのきっかけは、アシュレーが学校の課題で、著名な映画監督ローランド・ポラードにマンハッタンでインタビューするチャンスに恵まれたことだった。

ギャツビーは生粋のニューヨーカー。アリゾナ生まれのアシュレーにニューヨークの街を案内しようと、さまざまなプランを立てる。しかしその計画は狂い出し、予想外の出来事が巻き起こってしまう……。

ニューヨークの街並みと雨、そしてティモシー・シャラメの美しさが、否応なしにストーリーを盛り上げてくれる本作。運命のいたずらに翻弄される、甘くてほろ苦いラブストーリーです。

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「カイロの紫のバラ」(写真はAmazonより)

■カイロの紫のバラ(1986年日本公開)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督・脚本:ウディ・アレン
エグゼクティブ・プロデューサー:ジャック・ローリンズ、チャールズ・H・ジョフィ
音楽:ディック・ハイマン
出演:ミア・ファロー、ジェフ・ダニエルズ、ダニー・アイエロ、ヴァン・ジョンソン、 ゾーイ・コールドウェル、 ジョン・ウッド、ミロ・オーシャ、ダイアン・ウィースト、エドワード・ハーマン
原題:The Purple Rose of Cairo
ジャンル:コメディ ロマンス ドラマ ファンタジー

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』で監督50作目! ウディ・アレン監督の名作を辿る

「マッチポイント」(写真はAmazonより)

■マッチポイント(2006年日本公開)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督・脚本:ウディ・アレン
プロデューサー:レッティ・アロンソン、ギャレス・ワイリー、ルーシー・ダーウィン
出演:ジョナサン・リース=マイヤーズ、スカーレット・ヨハンソン、マシュー・グード、エミリー・モーティマー、ブライアン・コックス、ペネロープ・ウィルトン、ユエン・ブレムナー
原題:Match Point
ジャンル:サスペンス ロマンス ドラマ

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「ミッドナイト・イン・パリ」(写真はAmazonより)

■ミッドナイト・イン・パリ(2012年日本公開)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督・脚本:ウディ・アレン
プロデューサー:レッティ・アロンソン、スティーヴン・テネンバウム、ジャウメ・ローレ
出演:キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ、マリオン・コティヤール、レイチェル・マクアダムス、マイケル・シーン、オーウェン・ウィルソン
原題:Midnight in Paris
ジャンル:コメディ ファンタジー ロマンス

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』で監督50作目! ウディ・アレン監督の名作を辿る

「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」

■レイニーデイ・イン・ニューヨーク

2020年7月3日(金)から新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
監督・脚本:ウディ・アレン
撮影監督:ヴィットリオ・ストラーロ
出演:ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス、ジュード・ロウ、ディエゴ・ルナ、リーヴ・シュレイバー
(C)2019 Gravier Productions, Inc.
Photography by Jessica Miglio (C)2019 Gravier Productions, Inc.
原題:A Rainy Day in New York
公式サイト https://longride.jp/rdiny/

ジャンル:コメディ ロマンス

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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