JALとANAの経営統合の可能性も~前倒しをしてタイミングを逸した「Go To キャンペーン」

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月4日放送)にジャーナリストの有本香が出演。新型コロナウイルスの影響で厳しい状況の日本の航空業界、旅行業界について解説した。

連休最終日を迎え多くの人でにぎわう羽田空港の国内線出発ロビー=2020年7月26日午後、東京都大田区 写真提供:産経新聞社

日本航空の4~6月期の最終赤字、再上場して以来最大

日本航空が8月3日に発表した4~6月期の連結決算は、最終損益が937億円の赤字だった。四半期決算の赤字幅としては、経営破綻後の2012年に再上場して以来最大で、新型コロナウイルスの感染拡大によって旅客収入が激減したのが原因となっている。

飯田)ANAホールディングスも、4~6月期は1088億円の赤字ということです。航空、旅行業界はかなり厳しいですね。

有本)JALとANAが統合するのではないかという話もあります。経営統合しなければ持たないということでしょうけれども。仕事がないので仕方がありませんが、旅行業各社において、大手も賞与は出ません。航空会社は少し違いますが、旅行業界は究極の労働集約型産業です。

飯田)なるほど。

【新型コロナ】旅行代理店のGo To トラベルキャンペーンを知らせる張り紙=2020年7月20日、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

秋から大リストラが始まる可能性が特に大きい旅行業界

有本)ある意味で、資産は人しかないというところがあります。大手旅行業者はこのところ業績が振るわず、ここへ来て壊滅的な状況にあるので、かなり厳しいです。これは業界問わずだと思いますが、秋から大リストラが始まる可能性があり、そのなかでも最初に考えられるのが航空運輸、旅客、旅行関係でしょう。

飯田)労働力調査も7月末に出ていましたが、休業している人の数が多いです。それがこの先どうなって行くかですよね。

政治 Go To トラベル、東京発着除外へ 記者団に応じる赤羽一嘉国交相、西村康稔経済再生担当相=2020年7月16日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

前倒しをしてタイミングを逸した「Go To キャンペーン」~迷走して逆に縮小に

有本)Go To キャンペーンをやるならやるで、本当に抑えなくてはいけないところだけを国がしっかりとアナウンスして、その上で徐々にやって行くということをすればよかったのですが、最初は8月後半からやると言っていたのを、突然、野党やいろいろな人に言われてふらつき、前倒しをした。そういうことがいちばんダメなのです。それでいて、やるとなったら東京はやはり外しますとか。

飯田)感染者が増えて来たということで。

有本)こういうやり方がいちばんダメです。お盆休みが終わった辺りから人の移動を考えて行く、そのなかでキャンペーンを打って、「できるだけ旅行業界を救おう」ということであれば、タイミング的には悪くなかったと思います。それなのに前倒しだとか、東京を外すだとか。それをやってしまうと、逆に縮小してしまいます。

飯田)移動すること自体が悪いように思ってしまいます。国の専門家会議のお医者さんは、「移動そのものでは感染しない。それで蔓延するとしたら、すでに日本中にばら撒かれているでしょう」と言っています。

有本)ただ、一方で「人が動けば感染は拡大する」と言う方もいらっしゃるので、わかりにくいのだと思います。いまの日本の場合、個人個人がとても気を付けています。街を歩いても、マスクをしていない人はほぼいません。

飯田)マスクをしていないだけで、厳しい目線が向けられます。

有本)交通機関に乗っても、マスクをしていない人はまず見かけないでしょう。だからマスクをして、大声で喋るなどということがなく、移動するだけであれば問題はないですよ、と。

飯田)条件付きで、ということですね。

有本)それは、日本人の良識の上に成り立っている話です。だから、移動についてはそこまで問題がないと言うのであれば、「こことここだけ気をつけよう」とか、「この地域の人たちはちょっと待っていて」というように、もっとスマートにできなかったのかと思います。気分が縮小するということが、旅行業界にとってはもっとも痛いことです。徐々に開けて行くことはいいのですが、開けておいて閉めるというのは、本当にまずいです。

飯田)そうすると、何が基準なのかわからず、「やめておこう」となってしまいます。

新型コロナGW空撮 関空に駐機しているANAの機体=2020年5月2日、関西国際空港 写真提供:産経新聞社

JALとANA~経営統合の可能性も

有本)特に日本人は自粛を真面目にするので、そういう意味では政府も、応援するならするということで、しっかり応援してあげて欲しいと思います。航空会社2社が倒れることは、国としても看過できないでしょうから、経営統合するということになれば、国もいろいろな形で支援を強化することになるでしょう。

飯田)特にANAは、いままで独立してやって来たというプライドがあります。資本注入も「待ってくれ」と、まずは銀行団と相談する、というように涙ぐましい努力をされています。もちろん、JALはJALでやっていますが。

有本)どうしようもない事情のなかで、自力で立って行くことが難しいとなると、本当に気の毒です。

飯田)ビジネスモデルとして、航空会社は初期投資がものすごく必要ですし、飛行機1機だけで何百億もします。

有本)鉄道会社なども厳しいでしょう。

飯田)そうですね。どう手当して行くのかという政策が求められます。

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