ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月3日に放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。小池都知事が明らかにした東京都の新型コロナへの追加対策について解説した。
東京都、新型コロナ追加対策で3400億円規模の補正予算案
東京都の小池百合子知事は9月2日、高齢者施設や障害者施設での新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ、東京都独自の検査費用などを盛り込んだ総額およそ3400億円の補正予算案を、9月18日に開会する東京都議会に提出すると明らかにした。
飯田)これで新型コロナウイルスの関連予算は、総額1兆7000億円規模になるということです。
インフルエンザと新型コロナが重なるための対策~東京都は高齢者のインフル予防接種を無償化
鈴木)最初は5000億、8000億と言われていました。では何に使うのかということですが、今回のポイントは秋以降、インフルエンザとコロナが同時期に重なって来るということです。そうなると医療機関が大変なことになってしまいます。
飯田)発熱している人は、インフルエンザとコロナのどちらなのかということになりますよね。
鈴木)そうなのです。インフルの方はワクチンなどを含めて、事前に予防することが可能です。小池さん周辺では、当初からそこにお金をかけようと、ターゲットにしていました。
飯田)秋冬に混乱が来るぞと。
鈴木)そうです。インフルの予防接種を東京都は無償化することにした。よくやったなと思います。全国の政令市では、自己負担を1000円負担にするなどの補助をする。
飯田)だいぶ安くなるように。
感染に対する危機感をもう1度引き締める
鈴木)もちろん年齢65歳以上や、子供などで分けています。そういう動きが出て来ました。私はよいお金の使い方だと思います。ただ、現在は感染者が減少傾向にあると言われています。皆さんに思い出してもらいたいのですが、最初の方の3月~4月ごろは、50人の感染者が出ただけで驚きました。しかし、いまは150人や170人の感染者が出ても、「まあその程度か」という感覚の麻痺があると思います。症状が軽いということもありますが、私はいまも危機感や感染予防の意識などを保っておかなければならないと考えています。そうしなければ、秋以降のインフルエンザの流行と同じような時期に、また急激に拡がる可能性があります。一言で言えば、気を抜かない。数字に慣れきってしまっている部分があるので、意識をもう1度考え直す必要があると思います。
飯田)手洗いうがいや、マスクの着用など。
営業時間の短縮要請の地域を限定してもっと絞るべき
鈴木)東京都のやり方についてですが、東京都は23区と多摩というように、営業時間などを分けましたよね。
飯田)そうですね。営業時間の15日までの延長は分けていますね。
鈴木)私はさらに定点にした方がよいと思います。23区と言っても広いです。ですので、さらにエリアを限定する。当然、補償はセットです。もう少し限定的にやった方がいいのかなと思います。東京都のやり方として、その辺りに踏み切れない怖さがあるのでしょう。23区と多摩と言いますが、23区の多くは通勤範囲内ですので、そういう意味では、その区分はいったいどうなのだろうか。さらにエリアを絞り、23区ではなく「何区のどの地域に限定する」など、東京都は思い切ってやるべきだと思います。そうすると、解除もしやすくなるのではないでしょうか。
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