自民党総裁選~石破氏の政治生命がかかる“地方票の獲得数”
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月7日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。自民党総裁選において活発化している政策論争と、菅官房長官の今後の動きについて解説した。
自民党総裁選、政策論争活発化
自民党総裁選に立候補する菅義偉官房長官と岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長が政策論争を活発化させている。9月6日は岸田氏と石破氏がNHKの討論番組に揃って出演し、経済政策や新型コロナウイルス対策などをテーマに意見を述べ、台風10号対応のため番組を欠席した菅氏の安倍政権「継承」路線との違いを強調している。
飯田)一方で、鈴木総務会長は早期の解散にも言及しており、政局が動いていますね。
「9月解散、10月総選挙」というスケジュールが浮上する背景
須田)今回の総裁選に関して言いますと、菅さんの総理就任はまず間違いないと思います。ただ、これを菅さんの本格政権にするためには、総選挙で勝つことが求められます。そうしないと、正当性に疑問符が付いてしまうことになる。では、一体いつ選挙をやれば勝てるのか。ご祝儀相場というわけではないけれども、政権発足後は内閣支持率が高いので、早期に解散を打つというのが常套手段なのです。「9月解散、10月総選挙」というスケジュール感が浮上して来るのも、そういうことが背景にあるのでしょう。菅さんとしても、解散をして本格政権にして、2021年の総裁選では堂々と勝ち抜き、正当性を手中に収めるという戦略だと私は思います。
地方票をある程度獲得できるかどうか~石破氏の今後の政治生命がかかる
須田)岸田さんと石破さんのポイントは2つです。菅さんとの差別化をどう図って行くのか。政策の違いをどうアピールするのか。もう1つは、どのくらい地方票を獲得できるかということです。2021年の総裁選で、本格的に候補者として名乗りを上げるためには、今回の総裁選である程度の地方票も獲得しておかないとなりません。特に石破さんの存在です。普通、4回総裁選にチャレンジして負けたとなると、政治生命的には終わりです。今回は47都道府県それぞれに3票ずつですけれども、次の総裁選に出るためにも、地方票を集めなければならない。しかし、厳しい情勢になりつつあるのかなと思います。
飯田)既に、早期解散を匂わすような発言が党幹部から出ていますが、ブラフではないのですね。
須田)菅さんがというよりも、今回は、「石破さんが今後の政治生命をつないで行けるかどうか」ということが、裏のテーマではないかなと思います。
飯田)キーとなるのは地方票、ということですね。
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