「中国経済が世界に先駆けて回復」の裏にある中国の「アキレス腱」
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中国問題に詳しい評論家の石平(せき へい)氏が10月28日(水)、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。中国の経済状況について解説した。
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習近平氏、深セン経済特区40周年大会で重要演説=2020年10月14日 写真提供:時事通信
辛坊)最近の日本での報道をみると、中国の経済は世界に先駆けて回復基調にあるということについて、石平さんはどうご覧になっていますか。
石平)数字的にけっこう回復していますけれども、数字をみていますと、結局、経済成長率の回復を支えているのは不動産投資とかで、消費は1〜9月までずっとマイナスです。消費は、去年の同じ時期と比べても7.5%減です。それに対して不動産が6%近く伸びています。もうひとつは、輸出が多少増えています。というのは、世界各国、東南アジアでも、いろいろなところでコロナウイルスの拡散で生産が回復していないけれど、中国の場合は多少、製造業の生産は回復しているから、中国からものを調達する。輸出と投資は回復していますけれども、消費が全然回復していないというのは、中国経済のアキレス腱です。