「お酒と牛乳の関係」に関して、ニッポン放送「健康あるあるWONDER4」(10月29日放送)で解説された。
番組に寄せられた健康の疑問『最近家でお酒を飲む機会が増え、焼酎やワインなど、これまであまり飲む機会のなかった種類のお酒にもトライしています。ところで、お酒を飲む前に牛乳などの乳製品を摂取するといいって本当ですか? 少しでも美味しく、たくさん飲めたらいいな、なんて都合がいいでしょうか』に対して、日本健診財団の監修のもと、以下のように解説した。
「胃が空っぽの空腹状態でお酒を飲むと、アルコールによって胃の粘膜を守る胃粘液が剥がれてしまうので、胃酸やアルコールの刺激を粘膜が直接受け、炎症を起こす原因になることがわかっています。
また、空腹だとアルコールの吸収が加速し、血中アルコール濃度が上がるスピードも早くなります。これが、いわゆる酔いにつながります。
そのような状態になることを避けるために、消化吸収のよい牛乳やチーズ、ヨーグルトなどを先にとることがいいと考えられます。
ただし、体質的に乳製品が合わない場合はお勧めできません。よく言われる『牛乳を飲むと胃に保護膜ができる』という説は、アルコールの非常に小さい分子が牛乳の分子を通過できてしまうため、実は効果としては期待できません。
牛乳や乳製品が飲酒にどう影響するかを研究した学術的な報告は、ほとんど見当たりません。ですから実は、科学的な根拠があるとは言えないのが、本当のところではあります」
協力:医療ジャーナリスト・森まどか
監修:日本健診財団
番組情報
健康の気になる話題、素朴な疑問に日本健診財団のお医者さんが答えます。
定期的に健康診断を受け、日頃から生活習慣には気をつけましょう!