西川内閣官房参与が辞任~「現金受領がいつだったのか」がポイント
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月9日放送)に内閣官房参与で数量政策学者の高橋洋一が出演。西川公也元農林水産大臣が内閣官房参与を辞任したニュースについて解説した。
西川公也元農林水産大臣が内閣官房参与を辞任
西川公也元農林水産大臣が12月8日、内閣官房参与を辞任したことがわかった。加藤官房長官は記者会見で、西川氏の辞任の理由について「一身上の都合により退任すると聞いている」と述べている。
高橋)西川さんは前から知り合いですが、官邸では会ったことがありません。
飯田)参与同士で会っていないのですね。
高橋)皆さん部屋があるのですが、西川さんは国会の近くに事務所を持っているでしょう、政治家ですから。政治家だったけれど、その後辞められた参与の方は何人かいました。荒井さんとか。
飯田)新党改革をやっていた荒井広幸さん。
高橋)そういう方はアドバイザーと言うか、個人的関係なのでしょうが。
大臣時代は改革マインドが強く、恩義を受けた人も少なくない
飯田)西川さんは2017年の衆院選落選の後、11月に安倍総理が内閣官房参与に起用しました。TPPのときの農林水産大臣ですね。
高橋)そのときは大変でした。郵政をやっているときも内閣府の大臣で活躍されました。そのころに政治活動した方は、西川さんが強く印象に残っているでしょう。私も郵政のときにお世話になりました。
飯田)あのときは霞が関中から総スカンのような状態でした。
高橋)「それでも民営化しなければいけない」という言い方で、政治的に守っていただいた記憶があります。そのような恩義を受けた人が多いので、安倍さんも内閣官房参与に起用されたのだと思います。
飯田)立ち姿の雰囲気を見て、どちらかと言うと農業を守るという方かと思いましたが。
高橋)全然そうではなく、TPPにも前向きでした。この話は立場によって、後ろ向きにもできるのです。そういうときにお人柄が出ます。西川さんは改革マインドが強くて、「こうしなければいけない」という感じの人でした。
飯田)当然、利害関係者や官僚などから、「ご説明を」と、いろいろあるでしょうが、「俺はこれをやらなければならないのだ」というような人だったのですね。
高橋)流される人もいますが、西川さんはそうではなかったです。
金銭を受け取ったときに「職務権限があるかないか」が重要
飯田)もともとは、自民党の吉川元農林水産大臣が在任中に鶏卵大手から500万円を受け取ったということがありました。
高橋)在任中であったということが事実なら、まずいですね。お金を受け取ったときに「職務権限があるか、ないか」がいちばんのポイントです。「いつもらったか」が重要です。西川さんの場合、いつもらったのかよくわかりません。
飯田)いろいろな報道がされています。アキタフーズ側から豪華クルーズ船で接待を受けたとありますが、大臣当時だったのか、それとも参与だったのか。
高橋)それがいちばん重要な情報だと思います。マスコミ報道でそこが書いてあれば読むのですが、それがいつかわかりません。
辞任の理由は「自民党や政府に迷惑がかかるから」
飯田)参与は職務権限があるのですか?
高橋)ありません。法律上「ない」とはっきりされていて、意思決定過程に入りません。規定上そうなっています。私の話を総理が聞いて、それに従うかどうかはわからないのです。
飯田)総理のアドバイザーだから、最終的に意思決定するのは総理になるのですね。
高橋)そのときに意思決定の場があるのですが、その場に私は一切関与しません。どうやって意思決定しているかわかりません。参与は職務権限が制度上ありません。
飯田)ご本人は、「悪いことはしていないけれども、自民党や政府に迷惑がかかるから」ということで辞任をするようです。
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