東京都医師会理事で「かずえキッズクリニック」院長の小児科医、川上一恵氏が3月29日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。これから子供を保育園や幼稚園に入園させる親が、知っておくべきことを解説した。
飯田浩司アナウンサー)保育園や幼稚園に入園させるお子さんをお持ちのご家庭について、お話を伺います。やはりいろいろ環境が変わると思いますが、何に注意すればいいでしょうか?
川上)まず初めにやっていただきたいのは、生活リズムを保育園や幼稚園に通うリズムに合わせるということですね。朝、時間に間に合うよう余裕をもって起きることや、機嫌よく起きられるためには何時に寝たらいいかといったところに、注意していただきたいと思います。
飯田)出社の時間などから、逆算して行かなければならないということでしょうか?
川上)そうですね。特に保育園の場合は、お父様やお母様が会社に何時に着いたらいいか、電車やバスにどの程度の時間乗るのか、保育園でお荷物を置いたり子供を預けたりするための申し送りをする時間にどの程度かかるのか、そういった形で遡って計算する必要があります。できれば、朝ご飯を食べて排泄を済ませて……といった時間まで見越して、起こすということを考えていただきたいと思います。
飯田)平日の朝を慌ただしく過ごしていると、休日はつい力を抜いて、遅くまで寝てしまいますよね。
川上)生活リズムという点で言えば、平日と休日の差は2時間以内というのがお勧めです。それであれば、夜の睡眠に影響を与えることもありませんし、子供たちも一定のリズムで、お腹が空く時間やお昼寝の時間を保つことができます。また休日の過ごし方ですが、保育園に預けていると、つい土日はどこかへ連れて行ってあげようと思って、頑張ってしまいますよね。しかし、特に2歳未満の小さいお子さんの場合は、どこかに行って嬉しい時期ではないので、休日はゆっくり、前の週の疲れを取るような生活をしてもらえたほうがいいと思います。
飯田)あまり長い時間寝るのもよくないかも知れませんが、気合いを入れてどこかへ行くのも、あまりお勧めはしないということでしょうか?
川上)むしろ勧めません。保育園は楽しい反面、疲れる場でもありますので、休日はゆっくり、そして自分1人で、おもちゃで遊び切る時間もとても大切です。ですので、休日の時間は崩さないようにしつつ、ゆったりと過ごすことを心がけていただいたほうが、翌週子供が熱を出すことは減ると思います。
飯田)親としては、保育園にはおもちゃも絵本もあるし、いっぱい遊んでいると思いがちですけれど、実際はそうでもないということでしょうか?
川上)たくさん遊んではいますが、例えばブロックで遊ぼうと思っても、途中でお友達に邪魔をされて自分の本当に使いたいものが最後まで使えないなど、やり切っていないことは多々あります。いろいろ遊んでいるけれど、1つのことに集中していないというのでしょうか。また、保育園のなかでは、「お昼寝の時間ですよ」「お昼ごはんですよ」ということで中断されます。ですので、おうちではやり切るということも、1つのいい時間だと思います。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます