コロナ禍続くなか、4月12日は“転機の日”になるのか?

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「報道部畑中デスクの独り言」(第242回)

ニッポン放送報道部畑中デスクのニュースコラム。今回は、4月12日に始まった新型コロナウイルス関連の2つのトピックについて---

画像を見る(全3枚) 2021年4月12日、石森八王子市長との意見交換~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202104/12shisatsu.html)

新型コロナウイルス感染拡大のなか、4月12日はさまざまな意味でトピックの多い1日となりました。1つは高齢者へのワクチン接種が始まったことです。

東京でも八王子市などで接種がスタート。午後には菅義偉総理大臣がヘリコプターで移動し、八王子市役所の接種現場を視察するという力の入れよう。政権としても、この接種開始を1つの転機としたい考えのようです。

「間近に接種を受けている人の表情を見ていると、ホッとした……そんな表情の方が多かったことが印象に残っている」

視察後、記者団に述べる菅総理の表情もどこかホッとした雰囲気がありました。その上で、「ワクチンは発症や重症化に対して“切り札”。1日も早く、多くの皆さんにお受けいただけるよう、しっかりと取り組んで行かなければいけない」と述べ、ワクチンへの期待を示しました。

記者団への取材は市役所の玄関前で行われたために市民の方々も集まり、拍手のあと、総理に随行した河野太郎行政改革担当大臣に対し、「河野さんがんばって!」という激励の声も飛んでいました。選挙遊説のような“シンパ”が集まらない状況で拍手が沸いたのは異例……そんな見方もあります。

高齢者ワクチン接種が始まった八王子市役所

一方、この日は緊急事態宣言に準じた「まん延防止等重点措置」の適用対象が東京・京都・沖縄の3つの都府県にも広がりました。東京では緊急事態宣言が解除されて3週間で今回の措置、有楽町で聞いた声は冷めたものでした。

「緊急事態宣言と何か違うのか。注意していることは特にない。やれることはすでにやっている。(時短要請で夜の飲食が制限されていることは)ストレスがたまる」

「特に何も変わっていない。注意していることも変わりなく、飲食が午後8時までになることで注意するぐらいか」

また、大阪から来た女性は、「電車のなかは大阪より人が多い」と驚いた様子でした。消毒液を持ち歩いたり、マスク着用は徹底しているものの、「慣れてしまっている」とも。「ゴールデンウィークはどうなるのか」と心配していました。

私も通勤電車で久しぶりに「すし詰め」の混雑を経験しました。自粛疲れ、自粛慣れなのか、街行く人からは「もう、うんざり」という気持ちが伝わって来ます。街角インタビューというものはすべての人に答えていただけるわけではありませんが、今回はまん延防止措置の話題を向けたとたんに、口を閉ざす人も少なくありませんでした。

八王子市役所のワクチン接種開始ではホッとした表情だった菅総理も、まん延防止措置に話が及ぶと、「(飲食店の)時間短縮をはじめとして、感染対策の基本であるマスク、大声で話さない、3密回避、手洗い励行……基本を行っていただいて感染拡大を防いで行きたい」と、これまでの主張を繰り返しました。

打つ手がないということか……だからこそワクチンに期待するところが大きいとも言えますが、感染状況とワクチン接種定着のスピードについては現状、チグハグ感は否めません。この4月12日がそうしたチグハグ感を埋める“転機の日”となるのかどうか……政権としてはそうしたい気持ちでしょうが、そう判断するにはまだまだ時間がかかりそうです。(了)


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