アジサイの学名に込められた、シーボルトの愛情深いエピソードとは
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。5月21日放送分のテーマは「アジサイの歴史」です。
江戸時代の終わりごろ、長崎の出島にドイツ人医師・シーボルトがやって来ました。シーボルトは病人の診察をする他にも塾を開き、日本人の医師に医学を教えました。さらに博物学者として、日本の風物や植物などを世界に広く紹介しました。
そんなシーボルトは“楠本たき”という女性と出会い、結ばれます。ある日、アジサイを見つけたシーボルトはそれを大変気に入り、著書『日本植物誌』で紹介しました。
その際、アジサイに付けた学名が「ハイドランジアオタクサ」でした。ハイドランジアとは、「セイヨウアジサイ」のことですが、オタクサとは楠本たきさんのことだそうです。
楠本たきさんは「おたきさん」という愛称で呼ばれていましたが、シーボルトには「オタクサ」に聞こえたそうです。いずれにしても、愛する女性の名前をアジサイに付けたということです。
そのような理由から、長崎ではアジサイのことを「オタクサ」や「オタキサンバナ」と呼ぶこともあるそうです。またアジサイは、長崎市の市花にもなっています。
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