ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月13日放送)に地政学・戦略学者の奥山真司が出演。災害時における日米の遺体に対する文化の違いについて解説した。
菅総理大臣が熱海の土石流災害現場を視察
菅総理大臣は7月12日、静岡県熱海市で起きた土石流災害の被害状況を把握するため、被災現場を視察した。被害が拡大した要因とされる「盛り土」について、菅総理は抑止力のある規制や制度設計を「国としてやる必要がある」と明言した。
飯田)線状降水帯の発生を予測するための開発を、前倒しで進めるとも述べております。ここ数日、線状降水帯が各地で発生しているということもあります。
災害時における日米の“遺体に対する文化の違い”
奥山)熱海の土石流災害の現場を見ていて思うのですけれど、日本は災害現場における調査をとても丁寧にやります。遺体を最後まで丁寧に捜索して、感心するのですけれど、私が思うのは、このような場合のアメリカとの違いです。
飯田)アメリカとの違い。
奥山)日本でもニュースになりましたが、フロリダで12階建ての高層マンションが突然、夜中に崩壊しました。
フロリダのマンション崩壊では、遺体が残っていても爆破処理
奥山)150人くらいが行方不明になっているという状況でした。熱海の土石流災害と同じようなタイミングでこのようなことが起こっていたのですが、アメリカと日本の文化の違いを如実に感じました。
飯田)日米の文化の違い。
奥山)アメリカでは崩壊したあと、救助はしますけれど、ある程度終わったら打ち切りにして、まだ遺体が残っていても、崩壊した部分の残りを爆破してしまいました。
飯田)ハリケーンが近づいて来ているから、「このままだと危ないので爆破処理します」という感じですよね。
奥山)日本ではあり得ないですよね。アメリカでは遺体についてはそれほど執着しない。日本は東日本大震災のときもそうですけれど、未だに行方不明のご遺体を見つけようとしています。
飯田)毎月11日に捜索していらっしゃいますよね。
奥山)9・11のときも、ほとんど捜索せずに、すぐ瓦礫を持って行ってしまう。あれも文化が違うなと思ったのですけれど、「アメリカはあれでいいのでしょうか」ということをいつも思います。日本は、そういう点では、素晴らしいなと思いますけれどね。
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