世界自然遺産「奄美・沖縄」で増える野良猫の問題
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月26日放送)にエコノミストで複眼経済塾塾頭のエミン・ユルマズが出演。奄美・沖縄が世界自然遺産へ登録されるというニュースについて解説した。
奄美・沖縄の世界自然遺産~奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島
ユネスコの世界遺産委員会で、7月26日にも奄美・沖縄の世界自然遺産への登録が決定する見込みである。登録を目指しているのは、奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島。独自の進化を遂げた貴重な生物など、生物の多様性が評価されている。
飯田)奄美・沖縄が世界遺産登録へということです。今回はオンラインでの開催で、2年分の審査が行われており、コロナで延長されていた分をやるそうです。
奄美・沖縄で増えている野良猫の問題
ユルマズ)このニュースで気になったのは、奄美大島でも野良猫が増えているということです。猫なので、クロウサギなどの島にしかない生態系をハンティングして食べて、絶滅危惧に追いやる危険性があります。また、外から猫を持ち込んでしまうと、今度はそこに住んでいたイリオモテヤマネコに対しても。
飯田)縄張り争いなどをしてしまう。
ユルマズ)他にも子どもをつくってしまうと、遺伝子が混ざってしまうではないですか。オーストラリアでは、野良猫などは駆除してしまうのです。日本の場合だと、小笠原などではボランティアの方が野良猫を捕まえて、東京に連れて来て去勢をして面倒を見ているのですが、奄美大島は鹿児島県なのでそれができないようです。結局、保健所送りになって殺処分されているのです。しかし、猫ちゃんも大切ですが、自然を大事にしないとそこの生態系も崩れてしまうので、その辺は守って行かなければいけないでしょう。
飯田)もともとの世界遺産の趣旨はそこにありますよね。破壊から守るということがいちばんだと。
観光の前に守るということが大事
ユルマズ)トルコにも世界遺産はたくさんあるのです。私が知っている限りでは17ヵ所あります。日本人が大好きなカッパドキアもすべて世界遺産ですし、イスタンブールは歴史地区が世界遺産です。私の実家がそこにあるのでよくわかります。
飯田)きちんと保護しつつ、「観光の目玉だ」とはなりますが、それだけではないというところですよね。
ユルマズ)そうですね。観光も大事なのですが、それ以前に守らないといけません。自然が残してくれた宝物なのですから。
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