糖尿病にならないために ~適切な食事と適度な運動を
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東京都医師会監事で「さいとう医院」院長の斎藤寛和氏が3月4日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。日常的な糖尿病の予防方法について解説した。
糖は必要なエネルギー ~決して悪者ではない
飯田浩司アナウンサー)糖尿病は「糖」が付いている病気ですので、「お砂糖は悪者だ、控えなければならない」というようなイメージになりがちですけれども、糖分そのものは、体に対して悪いものではありませんよね。甘いものも大好きなのでお聞きするのですが。
斎藤)糖は言うまでもなく、重要なエネルギー源です。体を動かしたり、脳を働かせたりするのに、絶対に必要なものです。ですから、悪者とはとても言えません。
飯田)必要なもの。
斎藤)糖尿病は、糖を細胞内に取り込んで利用できなくなってしまった結果として、血糖が上がることが原因ですので、適切な量を摂取し、適度な運動などで消費することが大切です。糖は決して悪くはありません。必要なものです。
新型コロナの大きなリスクファクターになる糖尿病
飯田)糖尿病が糖尿病単独ではなく、いろいろな病気を引き起こしてしまう。例えば「肺炎になっても、糖尿病を抱えていらっしゃる方だと治りづらい」という話がありました。新型コロナにおいては、大変なことになるわけですよね。
斎藤)そうですね。新型コロナの大きなリスクファクターの1つに糖尿病、肥満があります。BMI30以上の方は死亡率が高いと言われていますので、コロナ禍のなかで大変ですが、屋外の公園などに行って適度に運動し、体重を減らしていただきたいと思います。
飯田)毎年健診・検診を受けていて、「糖尿病の気が少しありますよ」と言われる方も多いと思うのですけれど、具体的な指導としては、どんなことがあるのでしょうか?
斎藤)治療の基本はカロリー制限・食事療法ということになりますので、管理栄養士さんに指導していただくことが大事になります。いま各地域で糖尿病療養の教育に力を入れていまして、「糖尿病療養指導士」という方も増えています。
飯田)家族で出す食事量など、気を使ってあげることが重要ですか?
斎藤)そうなりますね。若い方と同居している高齢者の方だと、血糖やコレステロールが高くなってしまう方が多いです。年相応の食事を用意することが大切です。
50歳を過ぎたら「ラーメン大盛り」は控える
飯田)若いときからラーメンが大好きで、大盛りで食べてしまうのです。その習慣が40歳を超えたいまも続いているのですけれど、何歳くらいから量を控えるようにすればいいのですか?
斎藤)私の経験から言うと、50歳ぐらいですかね。
飯田)わかりました。そろそろそういうものも顧みる歳になって来たということですね。
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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます