感染症が流行る度に人々の命を救って来た「漢方薬」

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「セイメイ内科」院長の韋晴明氏が3月22日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスと漢方の関係について解説した。

※画像はイメージです

感染症のパンデミックを抑え込むためにつくられた漢方薬

新行市佳アナウンサー)新型コロナウイルス感染症に関しては、勝手なイメージかも知れませんが、どちらかと言うと西洋医学の薬の方が効くのかなと思うのですが、漢方はいかがですか?

韋)そもそも漢方は1800年くらい昔から使われている薬なのですが、感染症のパンデミックのときに、それを抑え込む薬としてつくられたものなのです。

新行)そうなのですね。

韋)いま、我々は新型コロナウイルスで悩んでいますけれども、人類は昔から何度も感染症のパンデミックを周期的に経験して来ました。その度に苦労していたわけですが、例えば約100年前、第一次世界大戦のときはスペイン風邪が流行しました。

感染症が流行る度に漢方が人々の命を救って来た

韋)スペイン風邪は新型インフルエンザの一種ですけれども、全世界で数千万人もの方が亡くなりました。その後もソ連風邪や香港風邪が流行りましたが、すべてインフルエンザです。10年ほど前には豚由来の新型インフルエンザが流行り、今回は新型コロナウイルスです。感染症は周期的に来るわけで、その度に悩まされて来ましたが、その都度、漢方が役立ち、いろいろな人が命を救われていたはずなのです。

新行)漢方によって。

韋)しかも、漢方はゆっくりじんわり効くのだろうというイメージがありますが、症状を抑えるための漢方には即効性があるのです。場合によっては西洋医学の薬よりも早く効く。そのくらい漢方は即効性もありますので、十分使われるはずなのです。そういうことを思いながら患者さんの検査や治療、ワクチン接種などをしております。

韋晴明氏、新行市佳アナウンサー

新型コロナ感染症の初期段階で熱を下げるために漢方薬を飲む

新行)具体的にコロナに感染したときの症状で、「こういう症状には漢方が合う」というものはありますか?

韋)漢方が使えるのは病気の初期なのです。人工呼吸器を使うような状態になった人には難しいのですが、初期に重症化しないよう、症状を抑えるための漢方薬はたくさんあります。例えば熱が出て寒気がする、節々が痛いけれど、まだ汗は出ていないようなごく初期の場合には、インフルエンザにも使うのですが、葛根湯や麻黄湯。高齢者の方であれば麻黄附子細辛湯という漢方もあります。それらの薬を短期間に飲むと、1日~2日で熱が下がってしまうこともあり、楽になります。解熱鎮痛薬を飲むのもいいですが、こちらの方が効く場合もあるのではないかと思います。

同じ症状でも患者の体質によって治療法が異なる漢方

新行)よく漢方の話のときに「証を読む」という言葉を使いますけれども、これはどういう意味ですか?

韋)「証を読む」というのは、患者さんの体質をみるということです。例えば、寒がりで体や胃が弱い体質の人と、がっちりした体格で頑丈な人では、同じ症状であっても使う薬が違うのです。

新行)体質によって。

韋)西洋医学は病名で処方しますから、「こういう病名であればこういう薬」と決まっているのですが、漢方の場合、決まっていないのです。「こういう症状だけれども、こういう体質ならばこの薬、こちらの体質ならばこちらの薬」というように。「同病異治」という言葉を使うのですが、同じ病気でも異なる治療法になります。そこが漢方の難しさでもあり、面白さでもあるのかも知れません。

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モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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