マリウポリが「82日間」ロシア軍を引き付けたことは「一定の成果」

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アジア・パシフィック・イニシアティブ主任研究員の相良祥之が5月19日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。ウクライナ情勢について解説した。

2022年5月17日、ウクライナ・マリウポリの製鉄所から退避し、バスで収容施設に運ばれた兵士=ドネツク州(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

マリウポリ製鉄所、陥落か

飯田)ゼレンスキー大統領が、マリウポリ製鉄所の兵士らに退避命令を出したということです。

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『ロシア、捕虜交換拒む動き 製鉄所の兵、念頭か 法案準備』

~『朝日新聞デジタル』2022年5月19日配信記事 より

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飯田)朝日新聞からはこのような記事も出ていますが、どうご覧になりますか?

相良)マリウポリに「アゾフ大隊」という兵士が残っていて、彼らは撤退を開始したということです。軍事的には、マリウポリが82日間もロシア軍を引き付け、ロシア軍の東部と南部での占領作戦が進まなかったという意味では、一定の役割を果たしたのだろうと思います。

飯田)特に北部ハルキウの辺りでは、ウクライナ軍がロシア軍を撃破しつつ、国境線まで到達したというようなニュースも入っています。

相良)ハルキウでは3月1日、庁舎に巡航ミサイルが撃ち込まれるというショッキングな事態がありました。それから2ヵ月が経ち、いまは解放されて、人々が花壇にパンジーを植える様子も報道されています。民間人が退避できたという意味では、大きな節目になるのだろうと思います。

捕虜となったウクライナ兵とロシア兵の交換はあるのか

飯田)今後はアゾフ大隊の方々の扱いについて、ロシアがどうするのか、尋問も行われるのではないかという話も出てきています。

相良)爆発物を持っていないかどうか入念にチェックした上で、いまはロシア側の支配地域に連れて行かれるという形で捕虜になっています。ウクライナ側としてもロシア人の捕虜がいますので、どのように交換していくのかということが、今後の焦点になるのだろうと思います。

飯田)当然ながら、プロパガンダに使う可能性もありますよね?

相良)そうですね。ロシアとしては、本当は戦勝記念日に「ここを制圧した」と宣言したかったのだと思いますが、降伏したウクライナ兵が宣伝に使われてしまうということはあるかも知れません。

停戦まではまだ遠い ~西側の兵器が届いて戦況がどう変わるか

飯田)この先の展開というと、なかなかすぐに停戦というわけにはいきませんよね。

相良)そうですね。停戦、あるいは紛争の最終的な終結へ向かうには、まだ遠いのではないでしょうか。東部の地上戦についても、もう少し時間がかかるのではないかと思います。

飯田)ハルキウの辺りや、いま激戦が行われているイジューム方面など、まだまだ火種はありますよね。

相良)ウクライナがかなり押し返してはいますが、ロシア軍も東部・南部に攻めて行っていますし、マリウポリも落ちてしまったので、まだまだ時間はかかると思います。西側の兵器が届いて戦況がどれくらい変わるのかというところが、これからのポイントになるのかなと思います。

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