政治ジャーナリストの田崎史郎氏が7月11日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。10日に投開票された参院選の結果について解説した。

当選確実となった候補者に花をつける自民党総裁の岸田文雄首相と高市早苗政調会長=2022年07月10日、東京・永田町の自民党本部 写真提供:産経新聞社
参院選が10日、投開票され、自民党が単独で改選議席125の過半数を上回る63議席を獲得し、大勝した。一方、野党第一党の立憲民主党は改選23議席を大きく下回る17議席となり、党の立て直しは避けられない情勢だ。
辛坊)今回の選挙結果ですが、大勢は予想通りという感じですか。
田崎)予想通りではあります。ただし、「自民大勝」「与党大勝」と言われるんですが、「本当に、そうかな」という感じがしています。というのは、議席数では確かに自民党が63議席、公明党が13議席を獲得しましたが、比例代表を見ると、自民党は前回の3年前よりも得票率で1ポイント落として34.4パーセント、議席数も1つ減らして18議席です。公明党も得票率で1.4ポイント落として11.7パーセント、議席数も1つ減らして6議席になっています。各党の実態が分かる比例代表で減らしたのに、「大勝」と言って良いのかと思っています。
辛坊)なるほど。野党に目を向けると、議席数では立憲民主党が17議席、日本維新の会が12議席ですが、比例代表では議席数、得票率ともに日本維新の会が立憲民主党を上回っています。これも注目点ではありますね。
田崎)その通りです。比例代表で、立憲民主党は3ポイントも落として12.8パーセントなのですが、日本維新の会は5ポイント増やして14.8パーセントになっています。つまり、日本維新の会が比例代表で躍進したということができます。