ダメな子どもの叱り方「過去に遡る」「内容が1つで終わらない」
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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(9月11日放送)に、教育評論家・子育て評論家の石川幸夫が出演。「冷静な子どもへの注意の仕方」を語った。
自見はなこ:石川さんはゲームにハマる子どもを取材されて、意外なことがわかったそうですね。
石川:「なぜ子どもはゲームにハマるのか」というテーマで取材してみると、ほとんどの子ども達は「やることがないから」と答えます。そこからゲーム依存、ゲーム中毒になってしまうことがわかったのです。子どもにとって悲しいことだなと思いました。本来、子どもはやりたいこと、興味のあることがたくさんあるはずなのに。
自見:また、子どもに関する問題として、3年目を迎えたコロナ禍での学校教育があります。コミュニケーション能力の低下が叫ばれていますが、対策はあるのでしょうか?
石川:コロナ禍だけではなく、以前からコミュニケーション能力が低下しているという要因はありました。それが電子機器だと思います。親も向き合うのが子どもではなく、スマホだったりします。親子関係からコミュニケーション能力を養っていくのが普通なのですが、家庭のなかで親子関係が薄れてしまっている。コミュニケーション能力を向上させるためには、家庭で親御さんがスマホではなく、お子さんを見ることが大切だと思います。
自見:向き合う時間をとるということですよね。加えて、子どもを叱るときの注意点を教えてください。
石川:これも実は子ども達から聞いたのですが、叱られるとき、親御さんは必ず過去に遡るそうです。そして、叱ることが1つでは終わらない。最終的に子どもは、何で叱られていたのかわからなくなってしまうのです。叱っている途中で親御さんは「わかった?」と聞くけれど、子どもが「うん」と言っても、親御さんは「わかっていないでしょう」と。そこから第2ラウンドが始まります。
自見:なるほど(笑)。
石川:叱るときのポイントは、内容を1つに絞り、子どもに考えさせることです。何がよかったのか、悪かったのかをしっかり答えさせて、「お母さんもそう思うよ」などと言えば一言で終わります。親御さん側も冷静になれます。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)