昔の枕は「眠りやすさを考えた道具」ではなかった
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。10月4日放送分のテーマは「日本の枕の歴史」です。
枕は日本でも、はるか昔から使われていたと考えられます。
奈良時代の8世紀中頃に建てられた奈良・東大寺の正倉院には、「白練綾大枕 (しろねりあやのおおまくら)」という枕が保管されていて、現存する日本最古の枕と言われています。草を集めて四角くしたものを、高級な絹の布で包んだ枕だそうです。
その後、時代とともに枕は変化していきます。鎌倉時代には、中国が唐の時代からつくり始めた「陶器の枕」が伝わります。中身は空洞でひんやりしており、上流社会の人々の間で「夏用の枕」として使われていたそうです。
江戸時代までは「木の枕」が主流で、箱のような形をしていることから「箱枕」とも呼ばれていました。当時の枕は結った髪の毛を守るためのものだったので、頭ではなく首に当てて使っていました。そのころは眠りやすさを考えたものではなかったそうです。
明治時代になると、文明開化とともにさまざまな枕が登場します。現在のように平らな枕が使われるようになったのは、昭和になってからだそうです。その後、高さを調節できる枕など、いろいろなタイプの枕が開発されていきます。
(※今回の放送は、ニッポン放送では放送休止、ネット局によっては放送されています)
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