「新型コロナの制限解除」スウェーデンのいま 日本との違いを帰国した東京都医師会理事が語る

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東京都医師会理事で「目々澤医院」院長の目々澤肇氏が10月10日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。スウェーデンのコロナ対策の現状について語った。

「新型コロナの制限解除」スウェーデンのいま 日本との違いを帰国した東京都医師会理事が語る

※画像はイメージです

マスクをしている人は誰もいないスウェーデンの現在

飯田浩司アナウンサー)今回はスウェーデンの新型コロナ対策について伺います。先生はこの夏、スウェーデンにいらしたということですが。

目々澤)私の長女が、スウェーデン南部のマルメという商業都市にある、スコーネ大学の放射線科で仕事をしています。陣中見舞いも兼ねて行ってきました。

飯田)町の様子はどうでしたか?

目々澤)町中、誰もマスクをしている人はいませんし、飲み会も行われていました。話を聞いてみると、私が会った人たちは8割方、新型コロナに罹っていました。

飯田)既に罹っている。

目々澤)そういうところは驚きました。重症化したり、しなかったりした人が結局、そのように生き残っているわけです。

飯田)患者さんの数も、現地ではコンスタントにあるという感じですか?

目々澤)コンスタントではなく、2020年11月、2021年4月、さらに今年(2022年)2月にピークがあったということです。テレビのニュースでは、この夏はBA.5が入ってきたことも報道されていました。

飯田)BA.5も。

目々澤)でも、それでまた何か起こったということではなく、すっかり落ち着いたという感じです。娘は「なぜ日本ではまだマスクをしているの?」と言っていました。娘の家も娘1人を除いて、家族3人がコロナに感染したそうです。

第3波以降、4月にコロナの制限が解除

飯田)ピークの時期を見ると、日本と同じような感じでピークがあったということですね。

目々澤)しかし、日本の第7波にあたるピークは、あちらにはないのです。

飯田)ないのですか。

目々澤)そこが大きく違うところです。向こうで第3波のピークが過ぎた4月には、新型コロナの制限が解除されたのです。

飯田)第3波のあと。

目々澤)それまではキープディスタンスや、集会でも人数制限の規制があって、みんな守っていたらしいです。

飯田)第3波までは。

目々澤)解除されたあと、向こうは5月~6月に大学のお祭りがあるのですが、大騒ぎだったようです。

飯田)制限は既に解除されたということですが、平時の対策はどのような感じですか?

目々澤)いまは平時にあたる状態だと思います。もともとスウェーデンは「自由にやっていこう」という国です。

飯田)そうですね。

目々澤)行動制限を掛けるようなことが好きではない国です。もともとあちらの国の人たちは、風邪をひいたら会社には出ないし、学校には行きません。個人的な理由で休むことに対するネガティブな意識がないのです。我々は仕事で「きょう、自分が行かなかったら会社が回らないのではないか」などと考えますが、そういうことはありません。

「新型コロナの制限解除」スウェーデンのいま 日本との違いを帰国した東京都医師会理事が語る

新行市佳アナウンサー、目々澤肇氏、飯田浩司アナウンサー

国民への積極的なワクチン接種 ~高齢者への5回目接種が開始

新行市佳アナウンサー)スウェーデンでは、現状の基本的な対策は何をしているのでしょうか?

目々澤)基本的には、最初の段階で新型コロナが入ってきたときには救いきれず、ご高齢者の医療は手いっぱいなのであまりできない。「命のトリアージ」と言われていた時期もありました。

飯田)初期の段階では。

目々澤)ただ、ワクチンができてからは、ワクチンを積極的に国民に打たせたのです。高齢者は8割近くが4回目の接種を終えていて、9月からは5回目の接種が始まっています。

新行)5回目ですか。

目々澤)そういう形です。

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