新型コロナウイルス感染症「陽性」になったときは何日休めばいいのか

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東京都医師会地域医療推進委員会委員で「いとう内科クリニック」院長の伊藤大介氏が8月3日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスで陽性になった場合の対処について、また濃厚接触者の定義について解説した。

新型コロナウイルス感染症「陽性」になったときは何日休めばいいのか

検査続くPCRセンター 「安心」を支える=2021年11月26日、千葉県市川市 写真提供:共同通信社

陽性になった場合、原則として、症状が出た次の日から10日間休む

新行市佳アナウンサー)新型コロナウイルス感染症で陽性になった場合、何日休めばいいのか改めて教えていただけますか?

伊藤)陽性になった場合は、症状が出た次の日を第1病日として、10日目まで休んでいただくのが原則です。「症状が出る」というのが一体どんな症状なのか、人によっては喉が痛いことを症状が出たと言ったり、熱が出たときを発病第1日だと言う方もいます。その辺りは1~2日のずれがあります。

新行)症状によって。

伊藤)概ね「喉が痛くなって発熱したとき」が第1病日で、検査にこられたり、手持ちの検査キットでチェックすると陽性が出ますから、症状が出た次の日から数えて10日間、いまの建付けではお休みしていただくことになっています。

難しい濃厚接触者の定義 ~各自治体のホームページで確認を

新行)濃厚接触者となった場合についてですが、濃厚接触者と判断される定義を教えていただけますか?

伊藤)濃厚接触者の定義はなかなか難しくて、まず家庭内であればどうしても濃厚接触に当たります。職場では、いま私の前にもアクリル板があって、お互いにマスクをしていますが、これは濃厚接触にはなりません。つまり感染対策を取ったところでの時間の経過は、濃厚接触に当たらないのですね。

新行)感染対策をしたなかでの接触は。

伊藤)対策を取ったところで接触したのか、対策がなされていない状態で接触したのかというところで、かなり定義は難しくなっています。各自治体で「濃厚接触者とは」というきちんとした定義づけが出されているので、ホームページで確認していただけるとありがたいと思います。

新型コロナウイルス感染症「陽性」になったときは何日休めばいいのか

伊藤大介氏、新行市佳アナウンサー

濃厚接触者は5日間休んでいただくのが無難

新行)濃厚接触者となった場合、原則「5日間は自宅にいてください」ということになっています。「無症状でワクチン接種が完了していて、2日目及び3日目に陰性が出たら、確認などの要件を満たせば3日目には解除」という形になっているのですが、これについてはどう思いますか?

伊藤)正確なやり方だとは思います。しかし、検査キットの供給がひっ迫していて入手しづらい状態です。医療機関でさえ入手しづらい状況で、2日目にも3日目にも検査する。そして出社したその場でまた検査するということになると、1人の方に検査キットを3~4つ使わざるを得なくなります。それを行うには、いまの検査キットの生産量が倍近くにならないと難しいのではないでしょうか。

新行)1人が検査キットを3~4つ使うには。

伊藤)おそらく特殊なフィールドの方々、たくさん検査キットを持っている医療機関の職員さんや保育所さんなどであれば、可能なのかなと思います。ですが現場としては、やはり原則5日間は休んでもらう。ただ、社会経済を回すことや現場の労働をどうするのかということになりますと、今後、議論になるのだろうと思います。現状は5日間休んでいただくのが無難ですね。

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