ジャーナリストの須田慎一郎が11月21日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米トランプ前大統領のツイッターアカウント復活について解説した。
ツイッター社のイーロン・マスクCEOがトランプ前大統領のアカウント復活を公表
ソーシャルメディア大手ツイッター社のイーロン・マスクCEOは11月19日、利用停止となっていた米トランプ前大統領のアカウントを復活させると公表した。トランプ前大統領が投稿を復活させるかはわからない。
飯田)2021年1月、米連邦議会への乱入事件などで暴力を煽ったおそれがあり、利用が永久停止となっていました。
須田)2021年の1.6事件は、アメリカの政治や社会にとって大きな傷跡を残しました。日本で考えられている以上の影響を持ったのです。
飯田)日本で考える以上の。
須田)それを受けた措置なのでしょうけれども、大前提として、GAFAに代表される企業に関しては、どうもスタンスがリベラル寄りではないかという批判が根強くあったのです。
飯田)左派寄りではないかと。
須田)ただ、ルールが明確ではなかったために、思うだけで明確にそうだと言い切れなかった。ツイッターだけがその色合いから抜け出たということで、少し摩擦が起こっているのだと思います。
飯田)経営者が変わると、こんなに変わるものなのかというところですよね。
トランプ前大統領が次期大統領選への出馬表明をしたタイミングでのアカウント復活
須田)2024年の大統領選挙が控えているなかで、トランプ前大統領が出馬表明したではないですか。
飯田)そうですね。
須田)そのタイミングでアカウント復活を公表するのも、またいろいろな思惑が伺えます。しかもイーロン・マスクCEOは先の中間選挙で共和党への投票を呼び掛けていた人物なだけに、アメリカ国内でも、いろいろな批判が出てくるのではないかと思います。
既存メディアよりも統制色が強まってきたプラットフォーム
飯田)最初は何よりも自由を求める人だというような解説もされていましたが、少し党派色が出てきたという感じですか?
須田)自分たちでこれがいい、これが悪いと取捨選択するのは、ツイッターがプラットフォームである以上、本来であればやってはいけないことなのだと思います。明らかにその色合いが強くなりすぎてしまいましたよね。取捨選択して、自分たちの意にそぐわないものは問答無用で排除していくという状況です。
飯田)そうですね。
須田)特にここ最近のプラットフォームは、彼らも小さなメディアだとするならば、既存メディアよりも統制色が強まってしまいました。
共和党内に根強くある「反トランプ派」
飯田)トランプさんがツイッターアカウントを使うのかどうかは、まだわからないということです。中間選挙の結果を受けて、トランプさんの旗色はどうなのでしょうか?
須田)トランプさんはまず、予備選で共和党からの指名候補にならなくてはいけないのですが、共和党内ではミッチ・マコネル上院院内総務に代表されるように、反トランプ派が根強く保守本流にあります。そことの抗争に勝たなくてはならないという状況にあります。
共和党内の対立構造
飯田)対抗馬としてフロリダ州知事などの名前が出てきていますけれども、まだまだこれからという感じですか?
須田)保守派の重鎮と言われているペンス元副大統領も、次の大統領選に向けての指名選挙では、反トランプにまわるような発言をしています。
飯田)ペンス元副大統領。
須田)共和党の本流は東部エスタブリッシュメントが中心です。それと「さび付いた工業地帯」に代表されるようなところとの対立構図になってくるのではないでしょうか。
飯田)社会階層対立のようなところも含んでくるわけですか?
須田)加えて地域対立です。
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