従業員が育休制度を取りやすくするための「ある企業の取り組み」

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東京都医師会理事で東京産婦人科医会・名誉会長の落合和彦氏が4月28日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。子育てしやすい社会環境について語った。

従業員が育休制度を取りやすくするための「ある企業の取り組み」

※画像はイメージです

出産後の母体の心身のケアをみんなで支える

飯田浩司アナウンサー)少子化についてですが、安心して子どもを育てられる社会環境をつくるには、どんなことに気を付ければよいですか?

落合)いまは高齢出産が増えています。高齢出産では、「母体の心身のケア」が大変重要になります。

飯田)母体の心身のケア。

落合)特に都会では核家族化が進み、「おばあちゃんの知恵」のようなものが得られにくい。また、マンションで隣に誰が住んでいるのかわからず、地域社会の応援も得られにくい環境のなかで、お母さんのメンタル面での不調も出てきやすくなっています。

飯田)精神的な不安も、高齢になるとより増えてくるのでしょうか?

落合)増えてきます。そういうものに対する産後ケア、お産が終わったあと鬱にならないように、みんなで支える仕組みを構築していくことが大事です。

従業員が育休制度を取りやすくするための「ある企業の取り組み」

落合和彦氏、飯田浩司アナウンサー

女性社員が産休を取った際、同僚の社員には一定の手当を与える

飯田)お子さんを育てることについて、いままでは「家庭の話だから民事不介入だよ」というようなところがありましたけれど、そうも言っていられない状況ですね。

落合)これもこども家庭庁のプランのなかに入っていますが、「男女ともに安心して働き続けられる環境整備」については、できるだけ支援していこうということです。

飯田)こども家庭庁のプランのなかに。

落合)ただ、従来から育休制度や短時間勤務はあるのですが、現実的には取りにくい雰囲気があり、そこが問題です。

飯田)特に男性は取りづらく、育休率がよくないと言われます。

落合)最近いろいろな企業のなかで実施されている取り組みとして、女性社員が育休を取った際、その女性社員だけではなく、同じ職場で働く同僚の社員たちにも一定の手当を出すという方法があります。

飯田)同僚の社員にも。

落合)育休を取りやすい環境づくりを進める企業も散見されるようになってきました。手当が出ることで周りの同僚たちのモチベーションになりますし、会社の1つのステータスになるわけです。

飯田)「こういう取り組みをしている会社である」とアピールできます。

落合)これを今後、企業のなかで進めていただければいいなと、私自身も思っています。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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