小池百合子東京都知事が1月4日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。2024年の東京都の取り組みと日本が抱える課題について語った。
都の取り組み 現状と日本が抱える課題
飯田)知事は2023年末に「年間を表す一字」として、「酷」と「翔」を出されました。今年(2024年)はどんな年にしたいと思われますか?
小池)今年は辰年ですが、「辰」は想像上の動物ということで、想像の「想」もいいかなと思います。あるいは、アルファベットの「E」ですね。エコノミー、エコロジー、エマージェンシーと、みんな「E」が入ります。でも、基本的には、いい年にしたいと思います。
独「H2グローバル」と連携して水素取引所を立ち上げる
飯田)エコロジーに関し、知事は一貫して取り組まれていますが、先日は「COP28」に出席するためUAEに向かわれました。水素取引所をつくるという構想も出されました。
小池)水素は、これからのエネルギーの中心を成す1つだと思います。例えば、太陽光で得たエネルギーを水素に変え、それを運んで使っていく。これによって事実上のグリーン水素になるわけですが、活性化するためには何らかの仕掛けも必要になってきます。そこで、水素を売り買いできるような形をつくり、水素によってCO2を減らす。逆に、「うちはなかなか難しいから、減らした分のCO2を買ってしまおう」というような取引所をつくり、マーケットを動かしていく。そのための仕掛けです。ドイツには「H2グローバル」という組織があり、そこと連携して、できるだけグローバルな展開ができるような仕掛けにしたいと思っています。
飯田)去年(2023年)、「酷」という漢字を選んだ理由の1つには暑さもあったと思いますが。
小池)暑かったでしょう?
飯田)毎年、暑くなりますよね。
小池)海水面の温度が高くなることで、北極圏の氷山が解け、また獲れる魚の種類も変わってきます。
「経済をどうするのか」という課題を後回しにしてはいけない
飯田)年末年始、政治がいろいろ報道されましたが、今年の夏には知事選もあります。
小池)古くて新しい状況かなと思いますね。政治改革や派閥、金権政治……この30年間がまた「グルッ」と一回りしているような気がします。ただ、一方では世界ランキングにおいて、一桁台の日本企業がなくなってしまいました。また円安の影響もありますが、GDPはドイツに抜かれて4位になった。先ほど「E」と申し上げましたが、「エコノミーをどうするのか」ということは国民・都民にも直接影響するものです。日本の政治は「経済をどうするのか」という、とても大きな課題を後回しにしてはいけないと思います。国民・都民の生活、賃上げや事業承継など、日々の生活に直接関係するところにおいて、しっかりと舵取りして欲しいと思います。
飯田)国と都、どちらでやりますか?
小池)都は子育てについてもそうですが、国に先駆けることが多いです。各省庁の縦割りが都ではさほどきつくないので、スピード感をもって対応できるのがメリットですね。
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