政治刷新本部「中間取りまとめ」には「具体的な裏打ち」がない 青山繁晴議員が指摘

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作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴と政治ジャーナリストの田﨑史郎が2月1日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。自民党が正式に決定した政治刷新本部の中間取りまとめについて解説した。

自民党政治刷新本部に臨む岸田文雄首相=2024年1月23日午後、永田町の党本部(春名中撮影) 写真提供:産経新聞社

自民党政治刷新本部に臨む岸田文雄首相=2024年1月23日午後、永田町の党本部(春名中撮影) 写真提供:産経新聞社

政治刷新本部・中間取りまとめ

飯田)自民党「政治刷新本部」の中間取りまとめが出てきました。どうご覧になりますか?

「派閥が変わることはない」と閉ざされていた扉が少し開いてきた

青山)まったく物足りないですね。予算審議があっても、中間取りまとめと言うからには、最終的な取りまとめに向けて精力的に取り組まなくてはいけないのですが、その気配がほとんどありません。それどころか、安倍派の政務官問題などの後始末に懸命です。ただ、私たちが始めた「政治(まつりごと)変革会議」に対し、現職閣僚2人が議員会館の私の部屋に来て、支持を表明されました。党の中枢にも「支持する」という方がいらっしゃいます。派閥全廃はゴールではなく単なる入り口ですが、これまで「派閥は変わらない」と固く閉ざされていた扉が、少し開いてきたのではないでしょうか。

飯田)閉ざされていた扉が。

青山)茂木派から退会者が相次ぐという動きもあるし、その前には森山派が森山総務会長の決断で解散されました。総理が政局を引っ張り、かき回しているという印象の報道が多いですが、実態は違います。中間取りまとめが不十分なのに最終に向けた動きがないまま、総理の頭を飛び越して動きが起きているのです。政務官の辞任はその典型だと思いますね。

飯田)安倍派の政務官2人が辞任しました。

これまでの政治を考えると、「無派閥議員が7割」というのは見たことのない風景

飯田)田﨑さんはどうご覧になりますか?

田﨑)中間取りまとめについては、コップに水が50%入っているとき「まだ50%しか入っていない」と見る人もいるし、「50%は入った」と見る人もいます。私は「50%は入った」という意味で、それなりに評価しています。派閥についてルールをつくり、「派閥はパーティーを開かず、人事にも口出しせず、盆暮れの手当も出さない」という方針になった。派閥ではなく「政策集団とする」という流れになっているのです。

飯田)そうですね。

田﨑)もちろん「足りない」と言う人もいますが、私は44年ほど政治記者をやってきて、ガチガチの派閥体制を見てきました。そういう人間からすると、「派閥はずいぶん変質したな」と思うのです。無派閥議員が7割いるわけですよ。こんな風景を見ることになるとはまったく思いませんでした。無派閥議員が7割かつ、いまも派閥から人がこぼれている。自民党ウォッチャーとしては大きな変化だと思います。

青山)中間取りまとめにいちばん足りないのは、具体的な裏打ちがないことです。私たちは立法府なので「法律をこう行う」という裏打ちが必要なのですが、そこが欠けていると思います。

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