キャスターの辛坊治郎が2月21日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて開かれる衆院政治倫理審査会について、「茶番だ。こんな“昭和政治”をいつまでやっているのか」と苦言を呈した。
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、安倍派(清和政策研究会)の有力者「5人衆」の松野博一前官房長官と高木毅前国対委員長、そして西村康稔前経済産業相が衆院政治倫理審査会へ出席する意向を示した。20日までに、安倍派の座長を務めた塩谷立元文部科学相と二階派(志帥会)の武田良太事務総長の2人も出席する意向を示している。また、立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の野党4党の国対委員長は、衆院政倫審の来週開催を要求することで一致した。
辛坊)政治倫理審査会は、スキャンダルを抱えている人間に弁明させるための場です。私の記憶ですと、過去の政倫審では引っ張り出してきた政治家に議員を辞職させたケースはありません。議員辞職が勧告される規定はないからです。また、審査は原則非公開で行われます。
はっきり言って、茶番です。野党としては、当初は2人しか引きずり出せなかったけれども、安倍派の「5人衆」から3人を引っ張り出せたと手柄を掲げるのでしょう。与党としても、野党からの一定の要求に応じたと譲歩の姿勢をアピールするのでしょう。そして与党も野党も「年度内に予算を成立させたのだから、頑張ったでしょ」として幕を引きたいのでしょうね。こんな“昭和政治”をいつまでやっているのか、と言いたいです。
今回の問題で大切なのは、政党から政治家個人に支出される政策活動費に使途公開の必要がないことから、その不透明性という大穴を埋めることです。それにもかかわらず、具体的策を本気で構築しようとはしません。なぜなら、与党も野党もダメージを食らうからです。そこで、政倫審を開催することで、お茶を濁そうとしているわけです。茶番です。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)