高校生ら開発、規格外果実をプリンに
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千葉経済大学付属高校商業科3年の生徒が、売り物にならない規格外のブルーベリーを活用した「プリン」を開発、3、4日の同校文化祭で販売し、約340個が売れた。

商品を開発した商業科模擬会社「Lien」の皆さん
同校商業科3年の課題研究では、チームに分かれて「模擬会社」を設立し、商品の企画・開発及び販売実習を行ったのち、利益処分を行う。実際にビジネスを体験し、ビジネスマナーや起業家精神を学ぶというもの。設立総会では教員が株主となり、企画内容やコンセプトの発表に対して質疑応答をし、実体験をする。今回、模擬会社「Inc. Lien」では、フードロス削減を目指して農産加工品を作りたいと提案。ブルーベリーを栽培している「ファームサポート千葉」とプリン製造委託先の「食育ネット」の協力を得ることができた。

ブルーベリー収穫の様子(7月28日)
株主(先生)と模擬会社社員(生徒)が実際に何を作ろうか、ターゲットや販路をどうするかなど何度もミーティングをかさね、規格外のブルーベリーに注目。原価計算、販売戦略を進め、「農家さん応援ブルーベリープリン」を考案。そして7月には炎天下の中、ブルーベリーの収穫作業を行い、身をもって作業の大変さを知った。農家さん応援ブルーベリープリンは通常よりも2倍の原料を使い、見た目でも分かるようにした。なので自然由来の色で着色料を使っていない。味が濃いのが特徴で、ブルーベリーの味がかなりしっかりとしている。

文化祭での商品販売の様子
3年の本田樹里さんは、「最初、売れるか不安だったが、自分たちが収穫作業したこともあり、お客さんに過程を伝えることによって購入してもらえて良かった」と述べ、伊藤穂さんは「お金の管理だったり、人と関わることの大切さを学ぶことができた」と述べた。

左から千葉経済大学付属高校 増山祐哉教頭、小野拓也教諭、長田ゆかり教諭
同校商業科の長田ゆかり教諭は「初めて原材料の収穫から体験させて頂くことが出来て良い経験になった」と話し、小野拓也教諭は「普段、お店でただ受け取るだけでなく、作るという体験をゼロから出来て良かった」という。全体的に見た増山祐哉教頭は「商品を企画して販売するという過程を通して、普段目にしている商品がいかに手をかけて作られたものなのか、いろんな人に関わってもらって出来たものなのかを認識してもらい、実際に社会に出た時にどういったところに関わりたいのかを感じてもらえれば」と話した。

完成した農家さん応援ブルーベリープリン
今後は千葉市内での販売も予定している。