鉄道がリードする伊豆への旅~熱海駅「天城峠の釜飯」(980円) 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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今月初め、小田原駅で列車を待っていると湘南エリアでは珍しい4両編成の列車が入ってきました。
651系と呼ばれるこの電車、元々は特急「スーパーひたち」として上野~いわき・仙台間を走っていた車両。
在来線初の時速130キロ運転を始めた車両としても知られ、常磐線のスピードアップに貢献しました。
常磐線特急から引退した今は、高崎線の特急「草津」「スワローあかぎ」などに転属しています。
そんな車両がなぜ小田原にやって来たのかといいますと・・・?

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実はこの651系、7/16から小田原~伊豆急下田間で走る予定の観光列車「IZU CRAILE(伊豆クレイル)」に改造された車両。
営業運転開始に先立って、実際に走る区間で入念な「試運転」が行われているようです。
既に発表されている情報では、自然豊かな景色を眺めながら、伊豆の食材を使ったオリジナル料理やお酒をゆっくりと味わえるリゾート列車とのこと。
651系電車は元々シルバーの車体ですが、ピンクや花のデザインが添えられている点を見ると、かなり「女子旅」を意識した車両の様子。
東京始発ではなく「小田原~伊豆急下田」間で運行されるのも興味深く、新幹線や小田急ロマンスカーからの接続を見込んでいるのかも!?
また、小田原を11:40頃発車なので、箱根で前泊してチェックアウトしてから伊豆へ・・・そんな動きにも対応できそうなダイヤ設定です。

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小田原駅での停車中、ちょびっとブラインドが開いていたのでのぞいて見ると、海側に設置されたボックスシートが見えました。
グループ利用を見込んだこの車両は、3号車で「西伊豆の夕陽」をイメージしてオレンジのシートになっているそう。
公式情報では、このほか1・4号車は「伊豆の海と山」をイメージした「青と緑」のシート、2号車はバーカウンター・ラウンジとのこと。
このうち1.3号車はJR東日本「びゅう」の旅行商品として販売(2人から)、4号車は1人利用も可能な指定券で販売することが発表されています。
目玉の「ランチ、スイーツ」は旅行商品で提供されるようで有名シェフの方のプロデュースも発表されています。
これは自然と期待が高まりますよね!

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一方、もしも予約が取れなくても、いつでもどこでも旅の途中で気軽に食べられるのが「駅弁」です。
今回は、伊豆にちなんで「東華軒」の「天城峠の釜飯」(980円)をご紹介。
元々、国府津から始まった「東華軒」は、大正11(1922)年に小田原駅、昭和13(1938)年の伊東線全線開業に合わせて熱海駅に進出。
基本は西湘~箱根周辺をテーマにした駅弁が多いですが、時々「伊豆」をテーマにした駅弁も出しています。
コチラは伊豆・天城峠の風景を思い浮かべる釜めしとのこと。

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【お品書き】
鶏ごはん
うずらの卵
鶏肉のうま煮
丸こんにゃく
人参
椎茸
筍賽の目切り
きのこの炒め煮
わさび味噌
栗甘露煮

プラスチックの釜に鶏の炊き込みご飯が入った釜めし風駅弁。
自家製の「わさび味噌」を入れることで、静岡エリアによくあるわさび漬けとは一線を画しました。
きのこが炒め煮なので鶏肉の旨みと相まって、食欲をそそってくれる感じがします。
お腹が空いて「駅弁=釜めし」みたいなイメージの時には、サッとかき込める有難い存在になってくれそうです。

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最近、話題の「小田原」から復活が伝えられる「熱海」へ。
このエリアの発展は「鉄道」がリードしてきたと言っても過言ではありません。
このあたりの詳しいお話は改めてご紹介するとして、熱海から先、伊東~東伊豆の海岸線は何度乗っても楽しい路線。
次回以降、伊東から東伊豆の海岸線を訪ねて行きます。

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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