上越新幹線に“神レベル”のおつまみ「朝採り枝豆」登場!~新津駅「のどぐろとサーモンといくらの弁当」(1,530円) 

By -  公開:  更新:

bl160707-1(w680)

今や上越新幹線「専用」となっているオール2階建て新幹線「Max(マックス)」。
現在は1編成8両の「E4系」が「Maxとき」「Maxたにがわ」として東京~高崎・越後湯沢・新潟間で活躍しています。
「Max」は朝夕の通勤時間帯を中心に、2編成繋いだ16両で運行されることも・・・。
16両編成の時の定員「1,634人」は、高速車両としては世界最大級の定員数となります。
なお、2階建車両ではないE2系新幹線で運行される列車は、普通の「とき」となっています。

bl160707-2(w680)

「E4系」は上越新幹線専用となったことで、平成26(2014)年から順次、横のラインがピンクの「朱鷺色」に変更されました。
また側面には、所々にトキが大きく羽ばたくイラストも描かれています。
やっぱり東京~新潟を結ぶ列車といえば「とき」ですよね!

bl160707-3(w680)

さて、上越新幹線「とき・Maxとき」に、今年7月1日から3か月の期間限定で素晴らしい「おつまみ」が登場しました。
その名も「朝採り枝豆」(およそ100g、300円)!
JR東日本新潟支社、車内販売担当のNRE新潟列車営業支店とJA全農にいがたが協力する形で「枝豆」の車内販売が始まったんです。
しかも販売される「枝豆」は原則「朝採り」のもの(天候・収穫状況などにより変更あり)で、販売も午後2時台の新潟発「とき」から。
大手ビール会社のご当地仕様ビールとのタイアップセットもあり、コチラは缶ビール付で「500円」とお得な価格設定になっています。

bl160707-4(w680)

パックのふたを開けた瞬間から、茹でた「枝豆」のいい匂いが漂います。
こんな匂いに包まれて、鮮度のいい「枝豆」を新幹線の中で食べられる時代が来るとは!
缶ビールをプシュ!とする瞬間が、いつにも増して気持ちイイ!!
なお、上越新幹線で「朝採り枝豆」が販売されるのは、公式発表では以下の列車です。(発車時刻は新潟駅)

14:19発「Maxとき326号」
15:04発「とき328号」
15:13発「Maxとき330号」
16:09発「Maxとき332号」
16:23発「Maxとき334号」
16:49発「Maxとき336号」
17:23発「とき338号」
17:44発「とき340号」
18:12発「Maxとき342号」

概ね日帰り出張帰りや、夏の新潟競馬帰りにちょうどいい時間!

bl160707-5(w680)

さやの下の豆を指で押し出すと「プルン!」とみずみずしい「枝豆」が出てきました。
絶妙な塩加減なのはもちろん「枝豆」でこんなに豆そのものの味がいいと感じたのは初めて!
「枝豆」が美味しすぎて、ビールを飲み切る前に「枝豆」を完食してしまいました・・・。

実は新潟県、「枝豆」の作付面積が1,570haで日本一を誇るのに、出荷量は3,620トンと全国6位なんだそう。
それというのも、あまりに美味しすぎて新潟の人たちが、出荷する前に沢山食べちゃうからだというんです。
“知る人ぞ知る”新潟名物だった「枝豆」をついに首都圏に進出させようと始まったのが、今回のプロジェクトという訳なんですね。
(参考:JA全農にいがたHP)

bl160707-6(w680)

ラベルにも「新潟県産枝豆」としっかり書かれているのですが、JAによると主な産地は「JA越後中央 黒埼(くろさき)地区」(新潟市西区)とのこと。
つまりコレって「黒埼茶豆」という枝豆の種類・・・そりゃあ美味しいわけです!!
実は「黒埼茶豆」、枝豆界の「魚沼産コシヒカリ」と称する人もいるくらいの超絶品。
新潟には「黒埼茶豆」以外にも様々な種類の「枝豆」があって、「枝豆」こそが新潟を象徴する食材という人もいます。
さらによく見ると・・・この枝豆を茹でているのが、なんと「神尾商事」!!

bl160707-7(w680)

神尾商事」とはJR信越本線・新津駅(新潟市秋葉区)の駅前にある「駅弁屋」さん。
創業は明治30(1897)年、この地域に鉄道が開通した当初から駅弁を手掛けている老舗の駅弁屋さんなんです。
ということは、この上越新幹線の「枝豆」、そのへんの素人が茹でた「枝豆」とは違うということ!
食材の扱い方や塩加減を知り尽くしたプロフェッショナルが手掛けた、最高級「枝豆」と言っても過言ではないのです!!
「神尾商事」だけに、まさに”神レベル”の「枝豆」!?

bl160707-8(w680)

この「神尾商事(神尾弁当部)」の駅弁の中で、最近、望月のお気に入りがあります。
その名も「のどぐろとサーモンといくらの弁当」(1,530円)。
魚介系というとあっさりしたものが多い中、この駅弁は「濃厚」な味わいなんです。

bl160707-9(w680)

フタをあけると・・・脂がのった切り身ののどぐろ(赤むつ)塩焼きが5枚。
それを補うように醤油味を付けて炙ったサーモンがビッチリ敷き詰められ、いくら醤油漬も!
しかも、下のご飯は単独でも箸がどんどん進む「昆布だしご飯」!!
もう美味い要素しか入ってません!!!

bl160707-10(w680)

のどぐろをいくらと一緒に頬張って噛みしめた時、ジュワッと沁みだす魚の甘い脂分とプチッとハジけた醤油味のいくらの味わいが最高!
トロトロの脂が口の中に広がると、頭の中までとろとろになっていきそうです。
また、いくら醤油漬を炙りサーモンと一緒に”はらこ飯”のようにしていただけば、ちょうどいいアクセントになります。
「1,530円」と少し高めの価格帯ですが、せっかくの旅先でこの駅弁をチョイスすれば、きっといい旅になること間違いなし。
調製個数は少なめのようなので、新潟駅などで見かけたらぜひゲットしておきたい駅弁です。

bl160707-11(w680)

夏は「新潟市民が本能で枝豆を食べ続ける季節」なんだそう。(「神尾商事」公式ツイッター
販売員さん曰く「まだ試行錯誤状態」とのことで、より購入者が多い時間帯へシフトしていく可能性もあるかと思います。
新潟を発車した後、即完売とならなければ、越後湯沢・高崎辺りからの乗車でも、神レベルの「枝豆」に出会えるかも。
とりあえずこの夏、夕方の上越新幹線上り「とき」に乗ったら、車内販売の方に「枝豆あります?」と訊いてみては!?

 

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

Page top