旧盆にちょこっと田舎の静岡・富士宮へ帰ってきました。
昔は東京発静岡行の”湘南電車”で帰っていましたが、最近は専ら東海道新幹線。
新富士まで「こだま」で1時間ほど、在来線の富士駅まで富士急静岡バスで移動して身延線へ。
富士駅・身延線ホームには、ちょうど静岡始発の特急「ふじかわ」甲府行が入ってきました。
かつて8月の身延線は富士登山のお客さんが多かったんですが、今は新富士などから直接バスで向かう人が多いようです。
富士山には4つの登山道があります。
静岡側は富士宮口、御殿場口、須走口の3つ、山梨側は吉田口の1つ。
新幹線・新富士駅、三島駅、静岡駅からの富士登山バスは全て「富士宮口」へ向かいます。
特に日中、新富士駅発の登山バスは、富士山本宮浅間大社最寄りの「湧玉の池」バス停で長めに停車、浅間大社への参拝時間が設けられています。
なお7/9~9/11まで「富士宮口」はマイカー規制されるため、クルマの人も富士山2合目の「水ヶ塚公園」でシャトルバスに乗り換える必要があります。
(画像は平成25(2013)年8月撮影)
身延線・富士宮駅から富士山富士宮口の5合目までは、登山バス(路線バス)で1時間半~2時間。
富士宮口の5合目は各登山道の中で最も高い標高2,400mにあるので、山頂まで最短距離で行くことが出来ます。
岩場が多い登山道ではありますが、天気が良ければ海(駿河湾)や伊豆半島、房総半島などを眺めながら登ることも可能。
しかも登った所が浅間大社の奥宮で、標高3,776mの剣ヶ峰にも一番近い登山道となります。
小さい頃、夏の晴れた日の夜には、麓からも富士山斜面に登山者の灯りの列がジグザグと見えたことが思い出されます。
「山の天気は変わりやすい」とはよく言ったもの。
3年前に富士宮口5合目を訪れた日も、着いた時はガスが立ち込めていましたが、程なく晴れて頂上まで見ることが出来ました。
富士山の登山シーズンは一応7~8月の2カ月間ですが、ベストは梅雨明けから旧盆前まで。
旧盆明けからの富士山は雷が起こりやすくなると、父から聞いたことがあります。
これからの時期、富士登山を考えている方は、くれぐれも天気の急変に気を付けていただきたいと思います。
そんな富士宮と富士山ゆかりの駅弁が、この夏、沼津駅、三島駅で販売されています。
8月31日までの期間限定、沼津駅弁「桃中軒」が調製している、その名も「富士宮 涼風便り 富士山、夏景色」(1,000円)。
「桃中軒」は季節ごとに期間限定駅弁を出していますが、今年はJA富士宮の協力を得て、富士宮の食材を使った駅弁となりました。
掛け紙は、富士宮市・富士山西麓にある「田貫湖(たぬきこ)」をイメージしたものと思われます。
毎年4/20と8/20頃の「田貫湖」は、朝日が富士山の頂上から昇る「ダイヤモンド富士」が見られる時期。
天気がいいと、日の出の太陽が湖面に映った富士山と共に反射して「Wダイヤモンド富士」となります。
私もニッポン放送の企画で「Wダイヤモンド富士」の撮影にチャレンジしたコトがあるのですが、コレが実に難しい!
2年前の夏に撮影した時は、日の出直前に晴れてきたものの、富士山に4段くらいの帽子のような雲が残ってしまいました。
それでも幻想的な雰囲気は、なかなか他では見られないものですね。
【お品書き】
・ルイビ豚(トン)の大葉重ね揚げマスタード風味
・富士山サーモンの南蛮漬け
・富士の鶏包み蒸し銀餡がけ
・落花生(富士宮産)入り特製ごま豆腐
・夏野菜のだし巻き玉子
・夏の炊き合わせ(南瓜、人参、こんにゃく、絹さや)
・とうもろこしと枝豆の混ぜご飯
茗荷の香り添え
・香の物
二段重ねながら野菜多め、少量多品目で、特に女性が喜びそうな構成。
「LYB豚(ルイビトン)」は富士宮のローカルブランド豚です。
富士宮口から三島駅へ下山した人には、富士山の思い出の余韻に浸ることが出来る駅弁。
「今年も富士山に登れなかった・・・」という人には、食材で富士山気分も味わえる駅弁です。
湿気の多い夏は、麓から「富士山」が見える日は少ないのですが、もしも見られた日には、雪のない夏の「富士山」を眺めながら、見られた幸運に感謝しながらいただいてみてはいかがでしょうか。
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)
【ごあいさつ】
はじめまして、放送作家の望月崇史(もちづき・たかふみ)と申します。
ニッポン放送には、昔の有楽町の社屋の頃から、かれこれ20年お世話になっています。
最近では月~木・深夜24時からの「ミュ~コミ+プラス」で放送された、
「ルートハンター」のコーナーに5年ほど出演させていただきました。そんな私がライフワークとしているのが「駅弁」の食べ歩き。
1年間に食べる「駅弁」の数は多い年でのべ500個。
通算でも4,500個を超えているものと思います。
きっかけとなったのも、実はニッポン放送の番組。
2002年~05年に放送された「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の
番組ウェブサイトで「ライター望月の駅弁膝栗毛」を連載することになり、
本格的に「全国の駅弁をひたすら食べまくる生活」に入りました。
以来、私自身のサイトや、近年は「ライター望月の駅弁いい気分」というブログで
「1日1駅弁」を基本に「駅弁」の紹介を続けています。
”駅弁生活15年目”、縁あってニッポン放送のサイトで連載させていただくことになりました。
3つの原則で「駅弁」の紹介をしていきたいと思います。①1日1駅弁
②駅弁は現地購入
③駅弁のある「旅」も紹介「1日1駅弁」ですので、日によって情報の濃淡はありますが、
出来るだけ旬の駅弁と鉄道旅の魅力をアップしていきますので、
ゆるりとお付き合い下さい。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/