新神戸駅「大阪のトンテキ弁当」(1,050円)~大阪環状線で「真田丸」へ行く【ライター望月の駅弁膝栗毛】

By -  公開:  更新:

大阪環状線201系

大阪環状線201系

大阪環状線の主力・オレンジ色の201系電車。
首都圏では中央線の快速電車としておなじみの顔でした。
201系は、関西では東海道・山陽線の各駅停車としてスカイブルーの車体で登場。
首都圏の“京浜東北線”のようなポジションで長く活躍してきました。
2000年代に入って大阪環状線などに移り、大阪を丸く回っています。

真田丸跡

真田丸跡

「大阪」「丸」と来たら外せないのが「真田丸」!
最寄りとなるのは、大阪環状線の玉造(たまつくり)駅です。
駅前から「玉造 幸村ロード」と銘打たれた商店街などを歩きながら10分ほど。
心眼寺門前の「真田幸村出丸城跡」の碑が見えてきました。
平日昼間でも個人客は勿論、街歩きツアーなどで多くの方が足を運んでいる様子。

真田丸顕彰碑

真田丸顕彰碑

400年あまり前、大坂冬の陣を前に真田信繁(幸村)が築いたとされる大坂城の出城「真田丸」。
今年2月、その跡地といわれる高校の前に「真田丸顕彰碑」が建てられました。
石碑には、今の大阪城の石垣にも使われている岡山・犬島産の花崗岩を使用。
「大坂冬の陣」の解説もあり、足元には豊臣家と真田家の家紋を見ることも出来ます。
すっかり記念撮影ポイントとなっており、手作りの赤備えの兜をわざわざ持ってきて“自撮り”している人もいました。

参考:大阪市天王寺区ホームページ

大阪のトンテキ弁当

大阪のトンテキ弁当

血気盛んな大坂城の牢人たちが現代にいたら、間違いなく喰らいつきそうな駅弁があります。
神戸を中心に京阪神一帯で駅弁を販売する淡路屋の「大阪のトンテキ弁当」(1,050円)。
大阪城、通天閣も描かれた、いかにも大阪らしい(?)ド派手なパッケージが印象的。
大阪駅周辺での「トンテキ」の流行を受けて、駅弁として登場したとのこと。
新神戸のみならず、新大阪駅などでの販売もあります。

大阪のトンテキ弁当

大阪のトンテキ弁当

【お品書き】
醤油飯(国産米使用)
豚肉ステーキ
じゃがいも素揚げ
キャベツマリネ
ほうれん草ごま油炒め
ピクルス
人参煮

大阪のトンテキ弁当

大阪のトンテキ弁当

ん~!何とも肉厚なトンテキ!!
しかも、冷めても程よい歯ごたえで、ラクに噛み切れます。
使われているのは、鹿児島のブランド豚「茶美豚(チャーミートン)」。
お茶に含まれている「カテキン」とさつまいもを食べて育った豚なんだそう。
加えて、付添のほうれん草のごま油炒めの風味がよく、一層食欲をそそります。

古くから大阪は、全国(世界)から食材が集まってきていた街。
いわゆる“ご当地食材”は少ないだけに、全国のいいものを使った美味しい駅弁というのも納得です。

※JA鹿児島県経済連

大阪のトンテキ弁当

大阪のトンテキ弁当

あ~食った、食った・・・そのまま捨てちゃダメ!!
「大阪のトンテキ弁当」の包装は、もうひと捻りあります。
なんと!弁当の底(裏側)の部分にちゃんと豚のお尻が描かれているのです。
この見えにくい所までしっかりデザインしている遊び心が大好き!!
ドラマの「真田丸」でも「あの伏線をココで回収してきたか!」というのがありますが、駅弁にもこういったストーリー性があるものはグッと魅かれますね。

大阪環状線103系

大阪環状線103系

ドラマの「真田丸」は間もなく終焉。
大阪を丸く回る「大阪環状線」にも、間もなく終焉を迎える車両があります。
それは、国鉄時代から全国で活躍してきた「103系」電車。
12/24(土)からは新型車両「323系」がデビュー、2年ほどかけて103系・201系電車を置き換えていきます。

ドラマも103系も駅弁も“お尻まで”しっかり見届けたい大阪の冬です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

Page top