沼津駅「三島宿 ぶたのみそ仕込み弁当」(830円)~鉄道&温泉でダブル鉄分補給!三島・竹倉温泉の旅【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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185系特急「踊り子」、函南~三島間

185系特急「踊り子」、函南~三島間

JR東海道線の函南~三島間にやってきました。
三島方面から上ってきたのは、修善寺からの特急「踊り子」東京行。
「踊り子」の一部は、熱海で下田行と分かれ三島経由で修善寺まで運行されます。
電車は、白地にグリーンのストライプが眩しい、最後の国鉄形特急電車・185系。
昔ながらのモーターの音を唸らせて、走り抜けていきます。

185系特急「踊り子」、函南~三島間

185系特急「踊り子」、函南~三島間

視界を上に広げると、バックに富士山が・・・。
訪れた日は最初、てっぺんが雲に隠れていたのですが、直前で晴れてくれました。
「富士山を見る」なら、旬は間違いなく冬!
空気が澄んで、白い雪もかぶって「これぞニッポン!」という美しさを見せてくれます。
2月23日の「富士山の日」を過ぎると、霞んでくる日が多くなることでしょう。

竹倉温泉・錦昌館

竹倉温泉・錦昌館

「踊り子」を待っている間に、すっかり体も冷えてしまいましたので、温泉で温まりたいところ。
ぶらっとやってきたのは、三島市内にある「竹倉温泉」です。
昭和10(1935)年開湯という比較的歴史は浅い温泉ですが、湯治場として親しまれてきたそう。
この日はお宿の「錦昌館」に、日帰り入浴でお世話になりました。
(日帰り入浴の営業・・・9:00~19:00、500円・1時間)

竹倉温泉・錦昌館

竹倉温泉・錦昌館

お~っ、コチラも「鉄」の温泉じゃありませんか!
伊豆の“赤湯”は希少な存在なので、訪れた甲斐があるというもの。
使われている源泉「竹倉温泉1号」は13.3℃、ph7.1、成分総計279mg/kgの冷鉱泉。
全鉄イオンが13.1mg/kgと比較的多めに含まれています。
加温・循環とみられますが、三島にこんな鉄道&温泉のダブル「鉄」スポットがあるとは!!

竹倉温泉バス停

竹倉温泉バス停

竹倉温泉へは、三島駅南口から東海バスオレンジシャトルの路線バス「玉沢」行で15分ほど。
1~2時間に1本ですので、ひと風呂浴びて出てくると次のバス・・・といった具合です。
ちなみに、この三島駅~玉沢間のバスも「ふじのくに家康公きっぷ(東部)」のフリーエリア内。
静岡東部エリアの“鉄分補給旅”にはたまらないエリア設定となっています。

三島宿 ぶたのみそ仕込み弁当

三島宿 ぶたのみそ仕込み弁当

食材では、「肉」も体の鉄分補給にいいと言われますよね。
そこで今回は、三島ゆかりの肉駅弁をご紹介。
その名も「三島宿 ぶたのみそ仕込み弁当」(830円)です。
調製元は、沼津・三島の駅弁屋さん「桃中軒」。
三島商工会議所のご当地ブランド「三島ブランド」にも認定されている駅弁です。

三島宿 ぶたのみそ仕込み弁当

三島宿 ぶたのみそ仕込み弁当

湧水の街・三島の清らかな水とこだわりの餌で育てられた「箱根山麓豚」を使用。
「伊豆みそ」を入れた特製ダレにじっくり漬けこんで作られた豚が白いご飯の上に4枚載ります。
味噌なのでやや甘めの味ですが、白いご飯にきざみ海苔とごまが加わって程よいバランスに。
これにちょびっと付添のわさびを付けていただくと、大人の味わいが楽しめます。
同じく三島ブランドの漬物、天城山の本わさびを使った「農兵漬」もいいお供になってくれますね。

185系特急「踊り子」、函南~三島間

185系特急「踊り子」、函南~三島間

富士山に向かって走っていくのは、下りの修善寺行「踊り子」号。
185系電車の一部は、オレンジと緑の「湘南色」タイプがまだ残っています。
改めて、富士山と列車は、よく似合うもの。
なお、列車を撮影する際は、くれぐれも線路や私有地内に立ち入らないようご注意を・・・。
いついつまでも美しい景色が眺められるように、安全に十分気を付けて楽しみましょう。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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