『バイト敬語』を辞書で調べると『商業敬語』と出て来ます。
“飲食店やサービス業などの従業員さんが使う、過剰な、あるいは誤った敬語の表現”という意味です。
特に、アルバイトの学生さんが教わる言葉であることから『バイト敬語』と呼ばれています。
例えば『よろしかったでしょうか?』。
“よろしかった”と過去形になっているため、正しくは『よろしいでしょうか?』です。
ところが日本語の専門家の方の中には、『よろしいでしょうか?』が“相手の判断を確認する表現”なのに対して、『よろしかったでしょうか?』は『相手の判断に対して、私の認識はこれで間違いないでしょうか?』と“確認する表現”で、相手への配慮があるので間違いとは言えない・・という声もあるそうです。
お会計の時などによく耳にする『1,000円になります』といったような『〇〇になります』という言葉です。
注文したモノが運ばれて来た時にも『タイのお刺身になります』など『なります』の言葉が使われることがあります。
これも間違いで、正しくは『1,000円でございます』『タイのお刺身でございます』です。
そもそも『なります』は『成る』という言葉から来ています。
『成る』とは『何かから何かになる・変化する』という意味です。
ですので『1,000円になります』『お刺身になります』と言われると何かが変化して1,000円になったり、お刺身になったの?と混乱させてしまいます。
(2017/5/17放送分より)
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