国産材木ゼロ円時代に突入のワケ 須田慎一郎【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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7/31(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

市場価格が必要経費を下回る現状
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)


多くの国産材木の価格がゼロ円になっている

日本の国土面積の3分の2は森林。昔から林業が盛んな国でした。にもかかわらず、最近の国産材木は値段がゼロ円。危機的な状況に陥っています。
なぜこんなことになってしまったのか?実際に材木問屋の人に取材をした、ジャーナリストの須田慎一郎さんに伺います。

高嶋)「国産材木 ゼロ円時代に突入」だとか。せっかく育った木がゼロ円。むしろ厄介者になっていると。「国産材木ゼロ円」というのは、どういうことですか?

須田)山に植わっている材木がありますよね。それはまだ樹皮が付いている丸太の状態のままで、「ゼロ円」ということです。先だって、数名の材木問屋の人たちと集まって話を伺っていたら「ゼロ円ですよ」と。
どういうことかというと、「木を切る費用、そして木を運ぶ輸送費。これについては買う側が負担してくれれば、材木(丸太)自体はゼロ円。無料でいいよ」というのが一般的なやりとりになってきているのです。

高嶋)経費は買う側が払うのですか?

須田)そうです。経費を買う側が負担してくれれば、材木そのものはゼロ円。無料だと。私が「ずいぶん安いですね」と聞くと、「いいえ。そういった丸太を今度は市場で買おうとすると、切り出しや輸送にかかった経費以下の値段で買うことができる」と言うのですよ。

高嶋)ちょっと待ってください。よくテレビを見ていると「日本の家屋、○○林業の家」とか、総ヒノキか何かで建てた立派な家とか。「住みたいなぁ」と思うものがありますよね。あれもゼロ円ですか?

須田)いいえ。たとえば「青森ヒバ」や「木曾ヒノキ」や「秋田スギ」のような、銘柄の材木がありますよね。あれはちゃんとした値段が取れるのですよ。あれは高いです。
ごく一般的な日本の山林で植わっている国産の材木がゼロ円。

高嶋)では、この前の九州北部で雪崩のように落ちてきたあのスギとかはゼロ円ですか?

須田)まあ、間違いなくゼロ円でしょうね。


政府が介入してようやく自給率10%

高嶋)どうしてこんなことに?

須田)安い外国の材木がどんどん入ってきて、人件費や切り出し費用が安い外材の方が活用されていて、コストの高い日本の材木がほとんど活用されていない状況だと思います。

高嶋)「食べ物の自給率が4割を切った」と言われています。国産木材の自給率は、いまどれくらいですか?

須田)現在は、全体の10%くらい。これも、法律で使用を促進しているのに、この結果なのです。

高嶋)政府がいろいろ手を差し伸べて、どうにか国産木材を使うように仕向けて、やっと10%ですか。

須田)はい。


一見は豊かでも、実は枯渇した山林が増えつつある

高嶋)日本は、国土の3分の2くらいが森林でしょう?

須田)そうなのです。そうなると、どういうことが起きるのか?
先ほどの集中豪雨の話に戻ってくるのですが、「切ってもコストが出ない」という状況になってしまうと、誰も手を入れなくなりますよね。枝打ちをしたり、下草を刈ったり、手入れをしなくなる。すると、どんどん山林が荒れてしまう。
ですから、一見は、ぱっと見た感じは、青々と林が茂っているように思えるけれど、その実体上は、ほとんど枯渇した山林になっているケースが多いのです。

高嶋)背筋が寒くなりますね、その話は。

須田)どうすれば良いのかというと、「コストが掛かるからやはりそのまま放置するのか?」そうではなくて、「利用価値がある物にするために、私たちの税金を投入するのか?」、そういう問題に入ってきていると思います。

高嶋)うまく利用する方法はないのでしょうか?タダ同然なら、なおのこと……

須田)そうですよね。だから、公共の建物とかは、国産木材を多用してみたりね。
新国立競技場とかも、「材木で造ろうじゃないか」という話になっていますよね。
ああいったことを、どんどん取り組みとしてやっていくべきじゃないかと、私は思います。

高嶋)外国産がいかに安いとしても、お金は払っているわけでしょう?日本のはタダでしょう?考えれば分かると思いますけどね……

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00


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