さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は8月11日から公開となる『スパイダーマン:ホームカミング』を掘り起こします。
スパイダーマンがついにMCUと合体!
2016年公開の『シヴィル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に新スパイダーマンが初めて姿を見せた瞬間、世界中に熱狂が駆け抜けました。
スパイダーマンと言えば、マーベルコミックを代表する人気キャラクター。
そしてマーベルと言えば、『アベンジャーズ』をはじめとする映画化作品がマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)を形成。その世界観を縦横無尽に拡大し続けています。
『スパイダーマン:ホームカミング』は、スパイダーマンが主人公のエンターテインメント超大作。
やんちゃで負けん気が強く、ピュアなハートを持つピーター・パーカーの物語がこの夏を席巻します。
ニューヨークに住む15歳のピーター・パーカーは、スパイダーマンとして部活のノリで街を救う、ヒーロー気取りの高校生。
そんなピーターの能力を見出したアイアンマンことトニー・スタークは、真のヒーローとしての“道”へ彼を導こうとする。しかし当の本人は、スタークに作ってもらった新しいスーツに大興奮。
自分の力をスタークに認めてもらうために日々、街に繰り出しては悪党を追い詰めるが、一人前のヒーローらしく退治することは出来ず。
必死ゆえに空回りの日々を送っていた。ある日、巨大な翼で空を飛ぶ怪物が街に現れる。
「アベンジャーズに任せておけ」というスタークの忠告も聞かず、ピーターはニューヨークの平和のために、ここぞとばかりに怪物退治に乗り出すが…。
スパイダーマン=ピーター・パーカーを演じるのは、トム・ホランド。
一人前として認められたいお年頃の未熟な少年が持つ無鉄砲さを瑞々しく演じ、15歳の高校生ピーターのヒーローとしての成長がより鮮やかに浮かび上がります。
一方、アイアンマン=トニー・スターク役は、もちろんロバート・ダウニーJr.。
この二人の関係性が観れば観るほど面白く、アベンジャーズというチームにおける“師と弟子”のように見える時もあれば、スターク社の“経営者と部下”のように映る時もあり。
何よりも両親のいないピーターに対し、トニーが時折見せる“父性”は、双方のキャラクターにさらなる厚味と魅力を持たせることに成功しています。
そして特筆すべきは、悪役バルチャーを演じたマイケル・キートン。
実業家としてのトニー・スタークへの憎悪に満ちた表情、ホントに怖いっ!!
サム・ライミ監督&トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』、マーク・ウェブ監督&アンドリュー・ガーフィールド主演の『アメイジング・スパイダーマン』に続き、3度目の映画化となった『スパイダーマン:ホームカミング』。
MCUに加入したことで、これまでとはイメージが大きく異なる作風となりました。
しかし、新たなアプローチによって「スパイダーマンとは何者なのか?」というその魅力の原点がより明確になった作品でもあるのではないでしょうか。
すでに続編の製作も決定。
MCUとのつながりも含めた今後の展開に期待すると同時に、彼がいつまでも“親愛なる隣人”でいてくれることを願ってやみません。
スパイダーマン:ホームカミング
2017年8月11日から全国ロードショー
監督:ジョン・ワッツ
出演:トム・ホランド、ロバート・ダウニーJr.、マイケル・キートン、マリサ・トメイ、ジョン・ファヴロー、ゼンデイヤ、トニー・レヴォロリ、ローラ・ハリアー、ジェイコブ・バタロン ほか
©Marvel Studios 2017. ©2017 CTMG. All Rights Reserved.
公式サイト http://www.spiderman-movie.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/