さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回はこの夏をアツく盛り上げる、海外ドラマを掘り起こします。
ほんの数年前までは、DVDを店舗から借りて来て楽しむのが一般的だった海外ドラマシリーズ。
自分が追いかけているシリーズの続きがすべて“貸し出し中”になっていたりするとガッカリ。
しかも今すぐ観ることが出来ないとなると、尚更続きを知りたくてモヤモヤ…なんてコト、ありませんでしたか?
最近では動画配信サービスが充実し、自宅で、通勤途中で、旅行先でと、場所を選ばずに楽しめるようになりました。
特にこの夏は、かつての海外ドラマが続々復活、海ドラファンの間でも注目を集めています。
そこで、海外ドラマの双璧とも呼べる2作品をご紹介しましょう。
製作総指揮キーファー・サザーランドで再始動!「24-TWENTY FOUR-レガシー」
これまで主人公ジャック・バウアーを演じてきたキーファー・サザーランドを製作総指揮に、オリジナルスタッフが集結。
「24」シリーズ初のスピンオフ作品として誕生したのが「24-TWENTY FOUR-レガシー」。映画『キングコング: 髑髏島の巨神』、ドラマ「ウォーキング・デッド」などに出演し、いま注目の若手スター、コーリー・ホーキンズを主演に迎え、さらにバージョンアップした完成度となりました。
元CTUのトニー・アルメイダがキー・ポイントで登場したり、エドガー・スタイルズのいとこがCTUに加入していたりと、前作との関係性がストーリーを追うごとに明かされていくのも、ファンにとっては嬉しい展開。
誰が見方で誰が敵か、先の読めない展開で観る者を魅了します。
今作でいちばんの関心事と言えば、やはりジャック・バウアーから主人公が変わること。
新たなヒーローは、元陸軍特殊部隊出身のエリック・カーター。陸軍部隊の精鋭中の精鋭である彼は、中東で凶悪なテロリストを殺害したことがきっかけでその報復に見舞われることに。
そして、アメリカ国内15カ所で同時に起こるというかつてないテロ攻撃を阻止する使命を負います。
歴史あるドラマシリーズの主人公にアフリカ系アメリカ人の俳優が起用されたというのは、当初驚きのニュースとして世界中を駆け巡りましたが、これは製作当初からのアイデアで、新シリーズには“多様性”を反映させることを目的としてキャラクター設定したのだとか。実際に、コーリー・ホーキンズはキレのあるアクションと演技力の高さで、ジャック・バウアーに負けない存在感を放っています。
アフリカ系アメリカ人がヒーローとなるドラマシリーズも徐々に増えつつある昨今。
そういった意味でも、今作はアメリカドラマ界の動向を意識した作品とも言えるかもしれません。
伝説のタイムリミット・サスペンスが完全復活!「プリズン・ブレイク シーズン5」
死んだはずの主人公マイケルが、実は生きていた!
そんな驚愕の展開から始まる史上最強の脱獄劇「プリズン・ブレイク」。
最新作となるシーズン5が、8年ぶりに復活しました。平穏な暮らしを取り戻そうとしていたかつての仲間たちの元に、届けられた1枚の写真。
それはマイケルが今も生存し、中東イエメンの刑務所に服役しているかもしれないという証拠写真だった。
一体何故、マイケルは生きているのか?しかも遠い異国の刑務所に???
第1話から謎に次ぐ謎だらけの今作は、以前にも増してミステリアスで衝撃的。
「そう来ましたか!」という展開に、またもや夜も眠れません。
近年、名作のリメイクやスピンオフ、リブートなどがトレンドとなっているアメリカドラマ界において、「プリズン・ブレイク シーズン5」はオリジナルキキャストがそろって出演しているのが大きな特徴。死んだはずの主人公が生きていた…という設定は一種の禁じ手のように感じるかもしれませんが、その“何故?”という部分を実に巧みに掘り下げていて、ストーリーの綿密さも伺えます。
前作から長い年月を経たことで、俳優もスタッフもさらに実力をつけており、その成長と深みの増した演技を楽しめるというのもファンにとっては何よりの醍醐味でしょう。
24-TWENTY FOUR- レガシー
ブルーレイ&DVDリリース中、デジタル配信中(※字幕版、吹替版同時配信)プリズン・ブレイク シーズン5 ブルーレイ&DVDは2017年8月11日リリース、字幕版は先行デジタル配信中(※吹替版は8月11日より配信)
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/