観光バブルで沸き立つ金沢 新商業施設のオープン時給は2,000円!

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9/11(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

一方で観光以外ではよくない状況が続く
6:32~ ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター 須田慎一郎(ジャーナリスト)

観光バブルで沸き立つ金沢

北陸新幹線が開通して早2年。金沢は観光バブルで沸き立っています。しかし観光関係産業以外はどうでしょうか。現地を訪れた須田慎一郎さんに伺います。

須田)金沢へ行ってきました。北陸新幹線が開通してもう2年。東京から3時間もかからずに到着です。非常に行きやすくなり、金沢は観光バブルで沸き立っている状況です。今年中に金沢市内でホテルがどんどんオープンしまして、5,000室増えるそうです。景気にも大きな影響を与えまして、金沢エリアの有効求人倍率は2.50超えています。

高嶋)2.50を超えている!?

須田)比較的景気がいいと言われている東京・名古屋でも有効求人倍率は2.00ちょっとですから。

高嶋)1人の求人に2人、あるいは2人半も。

須田)それに加えて最近金沢近郊に大型商業施設がオープンし、そこで提示されているパート・アルバイトの時給が2,000円を超えました。ちなみに東京・名古屋圏は一番高いところで1,500円ちょっとです。
これはオープン時給と言われていまして、ちゃんとした人員を確保しないといけないのでそれだけの高い時給が出てきたのかなと思います。


一方で観光以外では景気はよくない

須田)金沢地区の人たちはみんなニコニコなのかというと、違います。日用雑貨の卸問屋の会社の社長さんに話を聞いてみますと「うちの会社の利益売り上げでは時給1,000円超えなんて出せない。1,000円以下で時給を出しても人なんか誰も来ない。何年間も採用0!」と。

高嶋)卸問屋とは一体どんなものなのでしょうか?

須田)トイレットペーパーや歯ブラシなどの日用品を商っているメーカーから仕入れて小売りに降ろしています。
いろいろと話を聞いていると観光関連産業は大きく潤っていますが、そことは全く無関係、関わり合いが薄いところはあまりよくないという状況です。十把ひとからげという状況です。

高嶋)完璧のまだらですね。


金沢の景気状況は日本の経済状況の縮図

須田)ずっと取材していて、金沢というのはある意味で日本の縮図ではないかと。先だって厚生労働省が7月の実質賃金を発表し、日本全体で0.8%マイナスでした。これは2ヶ月連続での現象です。ところが先程申し上げたように東京・名古屋の有効求人倍率は2.00を上回りました。どちらが本当なのでしょうか。

高嶋)濃淡がはっきりしていますね。モノや職種とか地域とか。

須田)先程高嶋さんはいみじくもまだら模様と仰いましたよね。日本経済も全体もまだら模様で、いいところはいいけど悪いところは全くダメ。押しなべて平均してみんながみんなボトムアップ、底上げに繋がってきてはないと思います。

高嶋)いつの時代もそういう傾向はありますけどね。みんなが肩を組んでよくなるということはまずないですから。金沢が非常に今の日本の景気状況を象徴しているのではないかという、須田さんが足で稼いだ情報でございます。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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