「メイ首相の二の舞に?」海外メディアが指摘する衆院解散・総選挙
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9/28(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
イギリスの前例の通り、諸刃の剣である
6:30~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
今回の解散はメイ首相失敗の二の舞に?
日本で安倍総理が衆院解散、総選挙を行うことについて、海外の新聞でも話題になっています。これについて、産経新聞論説委員の山本秀也さんがわかりやすく紐解きます。
高嶋)安倍さんが今度、総選挙をやることに対して、海外からいろいろな意見が入っているとのことですが、何かおもしろいものは入っていますか?
山本)みんな注目しているところではありますが、1つだけ上げるとすれば、アメリカの新聞の「ウォール・ストリート・ジャーナル」、これが現地の25日(アジア版では26日)に、日本の解散総選挙について社説を書いています。これは安倍総理にとって「賭け」だと。
選挙をやって、解散のタイミングを間違えた例として、イギリス総選挙を持ち出してきて。「メイさんの二の舞になるのでは?」という指摘をしています。彼女は、圧勝するつもりで6月に総選挙をしたら、タイミングを読み違えて過半数を割ってしまった。高嶋)「メイさんの二の舞」というのは、理由は何ですか?
山本)1つには「野党や国民の民意の読み違いは無いか?」というところです。その中では、これ(社説)が出た段階では小池さんの詳しい言いぶりはまだ入っていない状態で書かれた社説なのですが、当然ながら小池さんの「希望の党」に注目をしているとのことです。いずれにしても、「リスクはないのか?」という疑問を呈した、というのが1つ。
それから、海外メディア並べてみて、やはり「希望の党がどこまで取るのか?」という部分に関心を集中させています。高嶋)我々も一緒ですよね。
山本)平場で見れば、そうですね。こう見ていくと。ただ、小池さんの実績とか、希望の党がいまどういう体制なのかを詳しく論じた新聞というのは、海外ではまだ出ていない。もちろん、準備途中なので論じにくい、という部分もあるのですが。
北朝鮮への危機感はどう投票に影響するか
高嶋)北朝鮮問題に対する緊張感の中で選挙をする、ということに関して、何か意見は出ていませんか?
山本)私が見た限り、「北の中で」という文脈で、そこをもっぱら論じたものは見ていないのですが、ただ、情勢としては、ここで解散を打ったタイミングというのは、「北の出方を何か踏まえているのでは?」という風説はありますよね。そこで見ていくと、確かに北が8~9月にかけて、いろいろと暴挙を繰り返していて、それに対する危機感が、当然ながら日本で高まっている、ということも解散のタイミングを判断にあったのかもしれませんが、北朝鮮の挑発について言うと、危険な状態が続いているわけで。それは今後どう触れていくのかも、投票に影響していくと思います。
いまさら解散・総選挙を止めることはできない高嶋)身近なところでは韓国や中国はどうですか?
山本)中国はいまのところ、事実関係の報道が基本になっていますね。
安倍政権との間でいろいろあったのですが、いままで「安倍長期政権」ということで対日関係の組立を考えてきたので、そこに来て都知事の小池さんの影響下、代表を務める政党が、急に伸びてくるとなると、「対日関係をどう見たらいいのだ?」と、切り替えがまだできていないと思います。高嶋)ウォール・ストリート・ジャーナルの心配というか、指摘というか。「イギリスのメイさんの二の舞になるのでは?」という、そういうのを聞くと、安倍さんはどう思われるのでしょうか?
山本)そうは言っても、「もう(解散は)止めた!」とは言えないですからね。それは政党政治の常ですから。「選挙で国民の真意を問う」という決戦の場ですからね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00