10/17(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
政治家としての“若さ”の使いどころ
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター中田宏(前横浜市長)
政治家は基本的な価値観をしっかりと持っていることが大切
最近若手の議員が重役に就くなど、注目を集めています。政治家における“若さ”とはどんなものなのか、前横浜市長の中田宏氏が持論を展開します。
高嶋)オーストリアの下院の総選挙で、今度はクルツさんという31歳の人が率いる中道右派の国民党というのが31.4%獲得して第一党になりました。連立ですが、この人が今度はオーストリアの首相になるだろうと言われていあます。
若いということでお聞きしたいのですが、中田さんも横浜市長になったときは30代でしたよね?中田)37歳でした。生まれたのが東京オリンピックのあった年です。だから2020年の東京オリンピックの話になる度に「前回の――」と言うと「あ、俺が生まれた年だ」という感じですね。
高嶋)その“若さ”ということは、政治力とか駆け引きというのを含めて、政治家としてどう思いますか?
中田)やはり政治というのは政策議論だけではなくて人心掌握というのが非常に重要になります。組織をどう動かすかということなのです。結局、政策決定やいろんなひとつひとつの条例案や予算案、法律案というのは1人でまとめるわけではないのですね。だから基本的な価値観というものをしっかりと持っているかどうか。
価値観というものを持っていればそれに向けてどういうパーツを集めていくのか、どのような具体策があるのかというのは、これは総合力ですから。例えば役所の総合力やブレーンも含めて総合力になりますから、そういう意味ではどれだけ社会に対する本質的な価値観、どうしたいのかというのが大切。もちろんそこに議論はありますが。注目される若手のイケメン議員~若い議員は将来への責任感が大きい
高嶋)そういう難しい表現もあるでしょうけども、最近の傾向としては例えばフランスのマクロンさんも30代だし、要するにイケメン、それからマクロンさんは小さいけどだいたい長身、そして今度のクルツさんも中田さんと勝るとも劣らないくらいのイケメンなのですよ。そういう傾向はどう思います?
中田)私はともかくとしまして、はっきり言って最近「イケメンイケメン」と日本社会でも言うけど、イケメンって若ければ皆イケメンですよ。そりゃ高嶋さんだってイケメンだったでしょう。もう若ければ誰でもイケメン。
高嶋)日本の政界はどうなのでしょう? よく「ポピュリズム」とか言いまして、大衆迎合みたいな感じで、そうすると今でも例えば選挙戦で36歳の小泉進次郎さんが演説に行くと総理よりも聴衆が集まるというような。だけど彼にはまだそういう野心は無いようですけど、こういうのも全部絡めて政界と年齢についてどうですか?
中田)将来に対して残された時間が長いというのが“若さ”ですよね。今まで生きて来た時間が短いという言い方もできるかもしれないけど、将来に対しての時間が長いという意味では将来に対して責任感がはっきり言って年配の人より持っている議員の方が国会を見渡しても多いですね。
それは小泉さんだけではなくて、例えば小泉さんが今子育て保険みたいなことを提唱していますけど、そういうひとつひとつはやはり将来を考えると「我々が言わなきゃだめだろう」という責任感はやはり若い人にはありますね。“若さ”はときにマイナスに~国内経済の格差問題にどれだけ対処できるか
高嶋)その裏側で今度のクルツさんもそうですけど、多分連立を組む政党というのが元ナチス党員なんかが作った自由党というところで、そういうカオスの中にぶち込まれると“若さ”というのは逆にマイナスに行くということも無きにしも非ずなのでしょうね。
中田)そうでしょうね。そこは難しいところですよね。これは排外主義的だとか人種差別的だとか、ある意味では最近のこの選挙における、トランプさんとか今回も含めて、そういう焦点の当て方がありますが、決してそれだけではなくて要するに世界がグローバリゼーションの中で経済そのものが一極に集中してしまうのですね。物づくりとかお金とかというものが。そうするとそれぞれの国内では結果として格差が生じている、それに対してどうアプローチするかなのですよね。
だから決してそのポピュリズムというものが「排外的な」「人種差別的な」という意味ではなくて、むしろそっちばかり見えているけどそうではなくて国内の難しい問題を抱えているので、そうした経済に対する格差、所得の分配をどうするかということに対して若い政治家がどれだけこれから手腕を発揮できるかというのは、むしろそっちの方が多分難しい問題だと思います。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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